2023 | ブログ・コラム - パート 5

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2023年の投稿

ひとくくりにしない人事施策 ~ゆとり世代・Z世代が会社に定着する組織づくり~

2023.3.3

3月1日、企業の採用活動の広報が解禁され、本格的な就職活動がスタートしました。会社の将来のために新卒採用を考えている中小企業は多いと思います。しかし、新卒の離職率(新卒が3年以内に会社を辞める割合)は、30%以上と高水準が続いています。すなわち、新卒採用者の3人に1人が3年以内に会社を辞めています。

 

新卒社員が3年以内に離職する理由は様々あります。例えば、ストレス過多や人間関係、社風になじめないなど、今どきのゆとり世代・Z世代らしい理由が多いです。しかし、全員がこのような離職理由ではありません。近年は、ゆとり世代やZ世代が好みそうなイメージのある“ゆるい職場”を理由に大企業をやめる若手従業員が増えています(記事:https://www.businessinsider.jp/post-252302)。

 

このような若手が増えている理由には、就職活動で様々な経験をしている学生が増加していることが背景にあります。例えば、複数の企業への職場見学や長期のインターンシップ、企業とのイベントや連携をして行う活動などがあります。このような他の企業と比較できる経験を持っている学生は“ゆるい職場”に対して、「職場環境は良いが、同じ会社で一生働くことに不安を感じる」と考える人は多いです。

 

また、ゆとり世代やZ世代の価値観が変わっていることも理由に挙げられます。従来は会社が従業員を育てるということが常識でした。しかし、近年は、自分が就職した会社を使って自身を成長させるという発想を持つ人が増えています。このように転職前提で就職活動をしている学生が増えていることが分かります。

 

経営者にとっては、このようにモチベーションが高く、かつ将来活躍が期待される若手従業員の定着率を高めることは必須です。定着率を高める一般的な人事施策として、①動機付け要因を与え、②衛生要因を取り除く、の2つの方法があります。

 

  • 動機付け要因:責任ある仕事を任せること、結果が出れば昇進させることなど
  • 衛生要因:職場環境の改善、人間関係に配慮した配置換えなど

 

これらの人事施策を一斉に実施することも大事ですが、ゆとり世代やZ世代をひとくくりにせず、若手従業員それぞれに合った人事施策を行うことも重要です。なぜならば、若手従業員にはそれぞれの強みや特性、価値観などが異なっているからです。人事面談などを通して、若手従業員としっかりとコミュニケーションをとり、それぞれに合った人事施策やサポートをすることで定着率を高めることができます。

 

弊社では、従業員の定着率を高めるチームづくりに関するセミナーを得意分野としています。興味のある方はぜひ弊社までご連絡ください。

https://lp.accelc.co.jp/ksr

 

経営コンサルタント 平田紘基

合言葉「困ったときは大騒ぎ」~経営者の仕事は“仲間づくり”~

2023.2.21

本日の京都市内、雪が降ったりやんだりしています。今朝は弊社オフィス隣の小学校のグラウンドにも積もり始めていました。先月の雪の日には、子どもたちは喜んで雪合戦。通り道にはこんな雪だるまも出現していました。

雪景色は大人の私たちも風情を感じるものではありますが、物流には多大な影響を及ぼすので、特に運送業界の方々は雪の予報に気が気ではないと思います。雪道で何時間も立ち往生した大型トラックやトレーラーのドライバーさんの様子をニュースで見ると、24時間365日私たちの生活を支えてくださっている大変なお仕事だなとあらためて感じます。

大阪の高槻市に本社のある株式会社宮田運輸さんもそんな私たちの生活には欠かせない物流を担う会社の一つで、食品や生産資材をメインとした配送や倉庫管理などを手掛けておられます。先日、その宮田運輸の宮田社長の講演をお聞きする機会に恵まれました。同社は、従業員をとことん信じる「心の経営」をモットーとし、その経営手法は国内のみならず、海外の経営者からも注目されており、毎年多くの企業が視察に訪れています。

宮田運輸には「困ったときは大騒ぎ」という合言葉があるそうです。社内では「宮田の仲間」という管理職クラスが参加しているLINEグループがあり、日常のあらゆる出来事が共有されていて、何か困ったことが起きたら「困っている!」と大騒ぎするそうです。
・悪天候で高速道路が使えず、配送センターの荷物が動かない!
・接触事故を起こした車両が出て、車も荷物もダメになってしまった!
・事務所のサーバーがダウンして、配車手続きがうまくいかない!
こんなメッセージが流れてくると、社長を含め全員が打開策を考え、現場の判断で次々と解決に向かって動くそうです。「人手が足りない!」なら空いている仲間がいち早く現場に駆けつける、「トラックが足りない!」には余裕のある事業所が車両を回し、「搬入が重なって倉庫のスペースに不安がある!」という配送センターがあれば、空きのある倉庫に仮卸をして翌日運ぶといった対応。トップダウンではなく、ボトムアップで対処していく。困っている仲間がいるなら応援に駆けつけよう!と、事業所間、個人間の垣根を越えて助け合うという土壌が社内にはできていて、さらに、こういった対応事例、エピソードを「宮田の仲間」で流して共有すると、現場での「ありがとう」がみんなからの「ありがとう」に変わっていき、また別のトラブルが発生したとき、仲間同士が自発的に助け合えるようになっていくそうです。

「上から下への一方通行の働きかけで、働く人たちが主体性を持って動き出すことはありません」と宮田社長。「ああせえ、こうせえ」と指示するのではなく、「困っている」「助けてほしい」と言ってしまう。それを当たり前にすることで、全員が同じ問題に取り組む仲間だという意識が広がっていくのだとおっしゃっています。
過去のブログでも何度かお伝えしているキーワード「心理的安全性」が非常に高い組織(チーム)になっているのですね。心理的安全性が低い組織(チーム)では、助けを求めることは自分の無能さをさらけ出す行為であり、周りの信頼を損ねるのではないかといった心配も生じて、助けを求めることに歯止めがかかります。ミスや失敗が許されず自己責任ばかり追及されてしまう組織(チーム)でも「助けてほしい」とは言いづらいでしょう。

「誰かの役に立ちたい」「人助けのできる自分でありたい」「仲間と一緒に何かを成し遂げたい」こういう想いを人は誰でも持っていると経営者や現場のリーダーは信じて、一人一人がその想いに気づく場をつくり、気づいたことを発揮できる環境をつくっていく、会社がそういう場になるよう心がけて動いていくのが経営者の仕事であり、それはマネジメント(=管理)ではなく「仲間づくり」のようなものだと宮田社長は言われています。
ですが、宮田社長も最初からこのような考え方だったわけではなく、数値目標を掲げて社員を追い込んでいた時期もあったということで、紆余曲折、多くの失敗から社長自身が学び、現在に至ったそうです。

大事なのは強制したり、押しつけあったりするよりも助け合うような関係性をつくっていくこと。このような土壌をつくり、組織文化、社風にしていくことは一朝一夕にはできません。まずは小さな一歩から。「困ったときは大騒ぎ」を合言葉にしてみませんか?

中小企業診断士 大山 マリ子
(参考文献:『社長の仕事は社員を信じること。それだけ。』宮田博文著)

承認できる人が人を動かす~承認力の高い人材を育成しよう~

2023.2.3

先月、これまで3年間勉
強してきたNLP(神経言語プログラミング)の認定資格である全米NLP協会認定トレーナー資格を取得することができました。

NLPは、ご存知の方もいると思いますし、そうでない方もいるかもしれません。

NLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の頭文字をとったものです。

1970年初頭、カリフォルニア大学の心理学部の生徒であり数学者だったリチャード・バンドラーと言語学の助教授だったジョン・グリンダーが心理学と言語学の観点から新しく体系化した人間心理とコミュニケーションに関する学問です。

行動心理学と認知心理学の融合と言われています。

相手の方や自分自身とのコミュニケーションをより良くしたり、コンプレックスを解消したり、目標達成のためのセルフイメージを高めることができます。

セールスやマーケティングにも応用できる技術です。

社内の管理職のコミュニケーション能力向上、セールス力向上などNLPの技術を活用して、ご支援させていただきます。

 

さて、皆さんには「承認欲求」ってありますか?

おそらく多くの人は「はい!あります!」となるのではないでしょうか。私自身は、「めちゃくちゃあります!」です。

承認欲求は、「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい」という願望で、人間の根源的な欲求であると言われています。

しかし、一方で実はこの承認欲求が満たされていない人が多いというのも事実のようです。

 

人はみんな、多かれ少なかれ周りの人から認められたいと思っていますし、周りの人から褒められてうれしくない人はいないのではないでしょうか。

 

SNSの「いいね」がたくさん付くと嬉しいというのも承認欲求ですね。

 

自分の承認欲求を満たして欲しいと思っている人がほとんどなのですが、実際にはなかなかそうはいきません。

そのような中で、もしあなたが・・・

 

「人の承認欲求を満たしてあげられる存在になる」とどうなるでしょうか。

 

きっと、今よりもその人との関係が良くなり、今よりもっと影響力を持った人になることができると思いませんか。

 

そうなんです。

これは、会社組織でも同じなんです。

 

あなたが会社の組織の中で、承認欲求を満たしてくれる人になれば、あなたの影響力は今よりもっと強くなり、社員や部下もモチベーション高く、仕事ができ、生産性が高まります。

 

「ねぎらい、認め、褒める」ことから始めてみませんか?

 

当社では、承認する風土のある会社作りを支援することで、そこで働く人がもっとモチベーション高く、仕事を通じて幸せになると考え、そのような会社を1社でも増やしていきたいと思い活動しています。

 

具体的には、会社に「承認する風土」を根付かせるために、社内に「承認コミュニケーター」を育成しようという活動でになります。

もし、興味を持っていただけたら、お問い合わせください。

中小企業診断士 岡原慶高

幸せ創造企業がつくるハートフルな組織

2023.1.20

阪本です。 昨年も、関わった企業さんの変化や喜びのおかげで幸せを感じるお仕事ができていることって、本当に幸せだなあと思います。当社は「幸せ創造企業」として今年も皆様のお役に立てるよう力と心を尽くして邁進します!

そういいながらも、年初にありがちな高い目標設定や意気込み、そして「うさぎ年」にお決まりの「跳躍」という言葉に苦手意識を感じるのが正直なところ。私自身がミッドライフクライシスの真っただ中な?・・・と考えることもありますが、この年代、一般的には団塊ジュニア世代、家庭では思春期の子供の対応に追われ、親の介護が始まるなど、さまざまな出来事に見舞われつつも、企業でも多く活躍している年代。そんな、公私ともストレスフル(心身へ負荷が大きくかかっている状態)をハートフル(愛が満ちている状態というニュアンスの和製英語)に変えていかないとやってられない!?当社は幸せ創造企業だったはず。

私の今年のテーマを先ほど、ハートフルにしました。これ書きながら・・・(笑)です。ストレスフルな状態は非効率、ハートフルな組織で気持ちよく幸せを感じる価値ある事業をつくっていきたいですよね。そこで、直接的に、結果的な数字や言葉で表しやすい「生産効率」「技術力向上」とかを掲げる前に・・・やはり大切になる「ハートフルな組織」っていう抽象的な言葉を出してみました。そのために必要なのは、心理的な幸福感を高めるための「関係性の構築」です。結果として「売上」「効率」は上がってくるはずです。

秋に開催される北野天満宮のずいき神輿の一部分。毎年ハートモチーフが・・中にいるのは最強のボスを求めるミニオン。ここは毎年変わります。 (本文と関係あるのはハートだけです)

その一歩として、社内全体で取り組むのは難しいので、まずは1on1をはじめとした対話の場を優先してつくること。「対話とは」いうところから学び直すことが大切だなと最近、特に思います。多くの組織で1on1は浸透しており実施されています。1on1では聴くことが大切、と言われているので理解しているつもりです。でももう一度振り返ってみて下さい。部下の話を聞く姿勢で臨もうとはしても、実際は、目標設定が気になり、押し付けまではいかなくても、なんとなくやってほしい方向に質問する形で誘導、結果、部下にとってやらされ感の残る終わりになってしまっているのかもしれませんよ。短期的なことに言及して、どうやって生産効率を上げていくのか、能力を付けていくのか、じゃあ売上目標はどうするのか、といったことを頭で考えながら聞いてしまっている、どう話をしていこう、指導していかないとと考えながら聞きつついつの間にか誘導して話してしまうことになってしまいがちでないでしょうか。対話の場にみせかけた一方的な要求になっていないでしょうか。いきなりできるようにはなりません。自身を遠くからみている、相手を支援するということに集中していくトレーニングが必要です。

何度かこちらのブログでも書いている「サーバントリーダーシップ」の姿勢に見られるように、サポートしたいという思いで、ひとりひとりが違っていることを認め合い、相互理解をし合える関係性っていいですよね。そして、それぞれが持つ磨き上げていくことが出来る特性 「持ち味」を伸ばすためにどうしていきたいかを話す場であるべきです。相手を第一に考えて、丁寧に、何を学びたいのか、どんなスキルを磨いていきたいのか、仕事だけではなく人生そのものの将来の夢や目標を引き出していく、語っていける場をつくっていけば幸福感が高まり、安心して話せる場があるハートフルな組織ができていくのではないでしょうか。そこには「ありがとう」とか「おたがいさま」って言葉があふれていきそうじゃないですか。

関連して、10年以上前に教えてもらった書籍、上原 春男著「成長の原理」より・・・「脳細胞を活性化しやすくするため、企業の雰囲気を、あたたかく明るいものにする必要がある」そして、前野隆司教授の「ありありなんや」が再び私の中で思い出されます。(幸せの4因子「ありがとう・ありのまま・なんとかなる・やってみよう」の短縮形)

今年はもっとハートフルな組織を増やしていくために、幸せ創造企業の私たちがサポートします!

当社で実施している「持ち味発見ワークショップ」では、それぞれの持ち味を他のメンバーからも提示してもらい、その持ち味を伸ばしたらどんな成長ストーリーが描けるのかといったことを長期的に、複数のメンバーで考えていきます。それが上長だけでなくメンバー同士でも見えれば、個々人の希望や成長したい方向性が見えてくるので、1on1の時にも、普段の職場でも、ひとりひとりのキャリアに応じた支援や役割の割り振りができます。そして、結果的に組織内での相互理解が進んでいきます。お互いの価値観を尊重し合えて幸せな気持ちがあふれるハートフルな組織になっていくことために活用してくださいね。

中小企業診断士 阪本純子

※メンバーの「自己理解・他者理解」を促進し、社員が主体性を引き出して持続可能な組織づくりをしませんか?詳しくはこちらをご覧ください。

全国高校サッカーの指導から見える組織活性化

2023.1.11

はじめまして、昨年12月からアクセルコンサルティングに入社しました平田です。コンサルティング業界は未経験で、新米コンサルタントとして入社しました。現在は上司や先輩に同行して現場でコンサルタント業務を学んだり、アシスタント業務を行っています。

前職は税理士事務所に勤務していました。そこでは、決算業務や申告書作成など税務について学んできました。しかし、税務の範囲だけでは本当に中小企業を助けることができず、経営面から助けたいと思いが強くなりました。

そこで、経営に関する国家資格である中小企業診断士の勉強を開始しました。1月12日には中小企業診断士試験の合格発表があり、そこに合格できれば、正式に中小企業診断士として活動していく予定です。

これからは数字に強いコンサルタントを目指して、かつ親身になって中小企業を助けられる経営コンサルタントを目指す予定です。日々精進してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

話は変わって皆さんは先日行われた高校サッカーの決勝をご覧になっていたでしょうか。京都府民の皆さんであればご存じのサッカー強豪校・東山高校が惜しくも準優勝に終わった試合です。私はその試合で優勝した岡山学芸館高校に注目しました。

優勝した岡山学芸館高校は卒業後、プロへ進む選手がおらず、「まさかこのチームが優勝するとは」というようなチームでした。

岡山学芸館高校の高原監督は就任15年目の若手の監督で、就任当初は、きちんとしたサッカーの設備はなく、選手の士気も低いチームだったとのことです。

そこからどのようにして全国制覇まで選手やチームのレベルを上げることができたのでしょうか。私がいろいろな記事を見て以下の2点が全国制覇の要因ではないか

と感じました。

①サッカー環境の整備

 チーム強化と並行して、サッカー部専用の人工芝グラウンドとその隣に立派な選手寮を建設しました。これにより選手はサッカーに専念することができ、モチベーションを高められたとのことです。

②監督のサッカーに対する熱い思い

 まずはあいさつの指導から始め、時には体当たり指導も辞さなかったとのこと。さらに遠征時には監督自身がマイクロバスを運転するほどの熱い思いで選手たちを指導しました。その結果、全国大会にコンスタントに出場できるほどチームレベルは向上しました。その監督の熱い思いに共感した学生が集結することでさらにレベルが向上するという好循環を生み出せたとのことです。

これら2つの要素は、会社での組織活性化や従業員の士気を高めるためには必要な要素であると感じました。

①働きやすい環境の整備:ライフワークバランスや福利厚生の充実

 これにより従業員は心身ともに疲れにくく、健康で働けるようになります。従業員のモチベーションを高められ、組織を活性化することができます。

②経営理念の共有と共感:従業員と経営理念の共有、経営理念と仕事の結びつきを考える研修を実施して共感を促すこと

 従業員は責任感を持って仕事できるようになるため、士気を高められます。また、組織全体で向上心が生まれ、組織を活性化することができます。

これらを意識することで従業員の士気が高まり、組織が活性化され、業績が向上するかもしれません。2023年はぜひこれらを意識してみて、実行してみてください。

 

経営コンサルタント 平田紘基