4月, 2022 | ブログ・コラム

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2022年04月の投稿

非対面型法人営業「ゼロからセールス」③

2022.4.15

「非対面型法人営業ゼロからセールス」の連載3回目です。

 

前回は、ビジネスツールは変化し続けており、10年後には今はないツールが主流になっている可能性が高いこと。

社会の変化に対応して、ビジネスや営業活動も変化させていくことが求められるということを説明しました。

非対面型法人営業「ゼロからセールス」②

 

コロナによって営業活動の転換点を迎えました。

今回は、営業活動の変化について解説していきたいと思います。

 

今の営業活動は、頑張ってもなかなか成果が出にくい時代と言えます。

人口増加時代は、国内経済が成長しており、消費も活発でした。

営業活動量を増加させると、それに比例して成果も出た経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

しかし、今は営業担当者の活動量が成果に繋がりにくい時代です。

人口増加時代は、100件のリストがあると、50件のアポが取れ、20件が見積提出まで進み、10件の受注が取れたとしましょう。

今は、100件のリストがあっても、なかなかアポが取れず25件になり、7件が見積提出まで進み、ようやく3件受注できるといったように、次のステップに進める見込み客も減少しています。

 

それなら、リスト200件受注して活動量を増やせばいいという考え方もあるかと思います。

しかし、営業担当者の活動量には限界があります。

やみくもに活動量を増やしても成果には繋がりません。

 

そして、コロナによって非接触・非対面が求められるようになり、特に新規の訪問営業が厳しくなりました。

コロナによって営業活動の転換点を迎えたと言えるでしょう。

大海原で1本釣りをする営業ではなく、釣り堀を作って魚を育て囲い込み釣り上げる営業へ転換を図ることをお勧めしています。

ITやデジタルツールを活用した企業活動が普及していますが、単にツールを活用すればよいということではなく、営業に対する考え方や組織体制も変更していく必要があります。

これらの点については次回のブログで解説していきたいと思います。

 

中小企業診断士 石井 規雄

リアルとオンラインの共存社会でのコミュニケーション

2022.4.10

今年も春を彩ってくれた桜。風が吹くとひらひらとピンクの花びらが舞い、そろそろ見納めです。決まって頭の中で流れるBGMは「満開の桜をこの先いったい何度見ることになるだろう」と歌っている、大好きな竹内まりやさんの「人生の扉」。桜の季節は短いだけに、なんとなく切ない気持ち。ちょうど旅立ちや別れの季節でもあるからでしょうね。

先日、小学校の卒業式を終えた甥っ子が会いに来てくれました。関東在住なので、コロナ禍でずっと会えず、3年ぶり。甥っ子の話では、同級生でも約半数が住所によって中学校区が変わるため、お隣の中学に分かれてしまうらしい。会えなくなる友達も多いということなので「卒業式は泣いた?」と聞いてみると、「全然~。だって、いつもオンラインゲームしてるし、チャットもできるし、今までと変わらないから~」と意外にあっさりしている。なるほど、これがZ世代か!と。
仰げば尊しを歌って涙したウェットな卒業式は今ではもう昔のことのようです。

生まれた時にはすでにインターネットやデジタル機器が身近にあり、日常生活の中でデジタルを活用することが当たり前の彼らの世代。(Z世代についてはこちらにも書いています。⇒「Z世代の価値観をつかむ ~SNSネイティブに向けたマーケティング~」)
リアルとオンラインの共存がいたって自然な日常となっている彼らにとって、会えないことはそれほど大きな障害ではないのでしょうか?

いや、決してそうとは言い切れませんね。このコロナ禍に高校や大学に入学したもののリモート授業ばかりで新しい友人ができず寂しい思いをしたり、就職活動で孤独感を感じたりしている若者が多くいることは、よく耳にします。

最低限必要な情報の伝達や意思疎通はオンラインで可能かもしれません。しかし、相手との信頼関係を築き、一体感や連帯意識が持てるようになるためにはそれだけでは十分とは言えません。特に、多様な価値観を持つ人が交わって同じ目標や一つの目的に向かうとき、まずはお互いに理解し合った上で協力しなければなりません。そのためには密なコミュニケーションを取りながら人間関係を深めていくことが必要です。

コミュニケーションには大きく分けて2つあり、たとえば話す、メッセージを書くといった、言葉を使うコミュニケーションのことを「言語コミュニケーション(バーバル・コミュニケーション)」というのに対して、表情や顔色、声のトーン、話す速度や間、視線、ジェスチャー(身振り手振り)、姿勢、動き(うなずきや振る舞い全般)、服装や髪形、香りなど言葉以外のコミュニケーションのことを「非言語コミュニケーション(ノンバーバル・コミュニケーション)」といいます。

同じ空間にいれば、こうした相手の様子を目で見て、感じて、より深く理解し、思いやることができます。また、オンラインでは減ってしまいがちな、いわゆる雑談や世間話をすることで、相手との距離が縮まって共通点を見つけたり興味を抱いたりすることができ、良好な人間関係が築かれていきます。
そうした時間を重ねることが仲間意識や連帯感を醸成し、協力して目標を達成したときの充実感を共有することで、さらなる意欲の向上やモチベーションが高まります。
このような人間関係の土台がしっかりと築かれた環境であれば、オンラインもうまく活用しながらさらに良好なコミュニケーションをとっていくことができるでしょう。

この季節、新入社員を迎えられた職場も多いことと思います。コロナ禍で青春の一時期を過ごし、コミュニケーションの重要性をこれまでにないほど認識したZ世代を迎えるにあたって、社内のコミュニケーションのあり方は今のままで良いか、あらためて見直してみませんか?
社会人としての第一歩を踏み出す彼らにとって最初の職場での経験は、その後のキャリア形成に大きく影響するはずです。私自身、大学卒業後、最初に勤めた会社で学び経験させてもらったことや、そこで築かれた人間関係が、今の自分の生き方にもつながっていると感じています。彼らがこれからの人生、働くことに喜びを感じていけるような、そんなスタート地点にしてあげてください。

ちなみに、卒業式も意外にあっさりしていた甥っ子の場合は、リアルの場ですでに十分な信頼関係が築けている友達と日常的にオンラインを上手に活用できているケースだと理解します。あるいは、桜の花のような切なさを感じるにはまだまだ幼いだけなのかもしれません。

中小企業診断士 大山 マリ子

人財育成