11月, 2023 | ブログ・コラム

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2023年11月の投稿

自分専用のGPT「MyGPTs」リリース!!ChatGPTがまたまた進化!!

2023.11.22

ChatGPTは日々進化しています。特に、前回のブログでも紹介した通り、2023年10月はChatGPTの大型アップデートがあり、全国ニュースでも取り上げられるほど大きな話題となりました。今回はさらに将来性を感じさせる2023年11月の最新アップデートの内容について紹介いたします。

ChatGPT、さらなる高みへ ~ChatGPTが持つ新たな4つの機能~

最新のMyGPTsとは何か?

GPT-4とMyGPTsの概要

2023年11月7日、大きな話題となったMyGPTsは、OpenAIの開発者会議「DevDay」で発表された最新のAI技術です。GPT-4 All Toolsのアップデートにより、GPT-4の能力は既存のモデルを遥かに超え、ビジネスや日常生活への応用が拡大しました​​​​。

小さな会社におけるAIの重要性

私たち小さな会社にとって、採用難・労働力不足が続く中、AIの活用は事業の効率化、新たな市場へのアプローチ、競争力強化の鍵です。MyGPTsの進化は、これらの企業がAIをより手軽に、かつ効果的に利用するための可能性を示してくれそうな感じがしています。

MyGPTsの新機能と利点

カスタマイズ可能なGPTモデル

MyGPTsは、ノーコード(プログラミングの理解なし)で自分だけのChatGPTを作成できるツールです。これにより、皆さん自身の会社に合ったカスタマイズが可能になり、多様な用途での応用が期待できます​​。

その作成も対話形式で作っていくこともでき、比較的感覚的に進めることができます。

現在、世界中でこれをビジネスにできる可能性を感じ、専用GPTの開発がいたるところで行われているようです。

11月中には、AppStoreのように他の人が開発して公開している専用GPTを使うことができるようなマーケットGPT Storeも開設されるということになっています。

まずは今のうちに遊び感覚でもGPTsに触れてみて、どのような可能性が考えらるのかを感じてみることが大切かと思っています。

想定されている活用例

専門分野に絞ったチャットボットの開発

GTPsでは、ウェブブラウジングなど従来のGPT4の機能とともに、PDFをアップロードできるようになっています。アップロードしたPDFを基に回答するようなチャットボットの開発がまずは考えられるところです。

企業にとっては、例えば様々なマニュアル類を読み込ませておき、それらに回答してもらうことが考えられます。新入社員が入社したときに分からないことを尋ねられるようなマニュアルを読み込んだチャットボットができるなど、自社専用のチャットボットの開発が容易にできるようになりそうです。

もちろんその専用GPTsをマーケットに公開することもできますし、非公開にすることもできます。

公開範囲は次の3つから選択できます。

  1. Only me(自分のみ)
  2. Only people with a link(リンクを知っている人のみ)
  3. Public(一般公開)

MyGPTsのカスタマイズ手順

GPTビルダーの使用方法

GPTビルダーを使用し、ユーザーのニーズに合わせたGPTを作成できます。このプロセスは、ビジネス目的の定義から始まり、名前とスタイルの設定、機能の具体化、サンプルテキストの提供、そして制限事項の設定までを含みます。これにより、ボットの応答の精度が向上し、特定のビジネス用途に合わせた効果的なカスタマイズが可能になります​​。

以下のChatGPTの画面の左上のExploreをクリックし、下の画像のCreate a GPTをクリックして進めていきます。

 

MyGPTsは、小規模企業がAI技術を最大限に活用し、新しい時代のビジネス展開を行うための重要なステップです。今後も、この技術の進化に目を向け、ビジネスの可能性を広げていきましょう。

中小企業診断士 岡原慶高

 

※今回の内容は有料版のChatGPTに関する内容です。本ブログの内容を確認されたい方は有料版ChatGPTにご登録ください。また、無料版のChatGPT-3.5をご利用の方は、以前に当サイトで紹介したブログ記事をご覧ください。

ChatGPTを使いこなせ! ~業務効率化を実現する方法とポイント~

生成AIの波に乗れ!中小企業経営者が生成AIを活用すべき3つの理由

ChatGPTの新機能3選!知って得するChatGPTの最新機能を徹底紹介

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よりよい職場を考える~自営型雇用システムって何?~

2023.11.7

阪本です。この秋開講の京都府主催の全6回の「職場づくり元気塾」に塾長として関わっています。そして、塾全体の監修・顧問として関わっていただいているのが同志社大学の太田肇先生。太田先生は、これまでも紹介している「承認力向上研修」で使っている「承認カード」や会社でも日々使っている「承認カレンダー」の監修もしていただいています。

この元気塾、より良い職場をつくっていくために、視野を広げ、視点を増やし、そして視座を上げていくようなプログラム。参加企業である20社の経営者や人事担当者とお話しして運営側も元気をいただいています。そんな中で、気づいたことも含めて何度かに分けてご紹介したいと思います。

阪本が、前職で採用や人事業務をしている時から著書を読ませてもらい、学ばせていただいた太田先生。人事部関連のイベントで、組織について、チームワークについての講演を聞いたり本を読んだりしていました。そんなことからも、誰もが活躍できる社会をつくりたいという私の思いの原点にもなっていて勝手にファンです。ご紹介したい内容を私なりにまとめて皆様にお伝えしますね。

 

二項対立を超えた組織理論としての自営型雇用システム

早速ですが、二項対立ってどういうイメージでしょうか?以下のような図、わかりやすいですよね。

教育の場でも親しんできた対比させる表の見せ方、組織課題におけるボトムアップ型対トップダウン型、ヒエラルキー型対ホラクラシー型とか、経営者対従業員などの対比させる見せ方がありますよね。本来は対立するものではないのに、対立させて考える方が分かりやすいからそうなってしまいがちです。「正しいこと」として明確にした方が楽だし、マネジメントしやすいかもしれません。でも、明確にせずに融合や統合で考えていくことができないと、今後の状況変化に適応できなくなってしまわないでしょうか。

そして、コロナ禍でリモートワークが浸透する中よく言われるようになったのが、上記の例であげた表。日本型雇用は「メンバーシップ型」、欧米型の雇用は「ジョブ型」と、聞くようになった言葉です。CMでも「リスキリング時代のジョブ型雇用」が連呼されていて、なんとなくそんな時代、ジョブ型雇用が増えていくようなイメージを刷り込まれていたりします。楽天やソフトバンクなどは既にジョブ型雇用を取り入れています。でも、小さな組織を構成するメンバー同士がそれぞれジョブ型だったらどうなんでしょう。エンゲージメントを高めることにつながるのでしょうか。本当に「ジョブ型」となっていくのか、それで人が成長できるのかは疑問です。

そんなことを思っていた時に太田先生のお話であった「ジョブ型」の起源から・・・ジョブ型自体は産業革命時から、メンバーシップ型より実は古い概念だそうです。歯車のようにピラミッド型で管理される組織で有効に機能する役割分担であり、今の時代には即さないものになってしまっているのではという指摘。特に解雇規制のある日本ではそもそも難しいやり方となっています。個人の職務が決められている故の「スキマ」が生まれ、人と人のつながりが弱くなったり分断されてしまうこと、それがメンバーシップ型との大きな違いです。 そこで、太田先生が提唱されているのが「自営型雇用」。言葉のイメージからは、表面的には業務委託やフリーランスの活用と見られてしまうかもしれませんが、「雇用」とついているのは会社組織として考えているからです。太田先生の研究からこう表現しているだけで、すでにその考え方で人を活かす組織になっているところもあるようです。例えば多能工化している、社員をコントロール下におかず、共同体型組織を脱して組織の一人一人が生き生きと働けるようになってきたという会社もあります。制度化されていなくても特に中小企業では当たり前に、個々が裁量権をもって自営型のように、あるいはプロジェクトとして、メンバーの個性を生かしている場合も自営型と言えそうです。自営型においては、社内教育の在り方も変わります。これまでの階層別研修として与えるのではなく、個人が希望するキャリアの能力を開発するためにサポートするという姿勢で教育していくことになります。

組織は、個人でやれないことを協働する場、働く場としてのコミュニティ

DX化、さらにAIの活用により今後は会社の規模は組織の人数規模では図れなくなってくるでしょう。効率性、生産性を追求するために組織をつくるのではなく、やりがいのある仕事を提供する場としての職場が当たり前になってきそうです。例えば、元気塾のゲストスピーカーである㈱アグティさんの経営理念は「会社は働く人のためにある」。そのために事業があり、社会にお役立ちできる働く場を提供しているだけということをシンプルに掲げられています。そんな組織を太田先生は「インフラ型組織」と表現されています。これまでのメンバーシップ型の組織では、組織の構成員は「組織人格」で行動しているけど、インフラ型組織では個人が主体的に自律して働く場で活躍して価値を出すということになります。

そうすると、チームワークは下がるのではないでしょうか?という疑問も出てきました。個人主義になるのでは?という質問もありました。実際は、よりチームワークが発揮できるのだそうです。「メンバーシップ型はブロック塀のような組織、自営型は石垣のような組織のイメージ」と例えられていて、イメージわきますよね。お互いに強みを補い合いながら、それぞれの器や力量で力を発揮し支え合うことができるということです。そのためにはお互いのことを知っている、目標やあるべき姿は共有できているという前提が必要となりますよね。

高度な評価制度よりも「透明性」「オープン」「相互承認」「フラット」

「人間関係」がほぼ離職の原因であることが多いです。表面的には、給与が低いとか評価されていないという離職理由もありますが、その根本は「関係性」です。職場の人間関係や悪くなるのは、漫然と働き続けるとエンゲージメントが下がっているからだそう。「人知れず苦労させられているとエンゲージメントは低下する」「細かく評価制度をつくるより、成果を社内外に見える仕組みが大切」なるほどです。認められていないと思うと不満が出て不安にもなります。ただただ、働かされていると思ってしまう仕事、仕事の意義を感じない、生活のために働いているという意識だとエンゲージメントなんて遠い話ですよね。

まずは認め合えることから、私たちはそれぞれの持ち味を知りながら、更に承認し合える関係性をつくる組織の土壌づくりの面でもご支援したいと思っています。

中小企業診断士 阪本 純子