阪本です。
先日、改めて最近の研修やエンゲージメント調査で気になっていることがありました。それは、「関係性の質って、どの程度がいいのだろう?」ということです。
持ち味研修を実施いただいている企業では、毎回12問のエンゲージメント調査をお願いしています。その中にある問いの一つが「職場に何でも話せる親友(同僚)がいる」というもの。このスコアが低い企業も少なくありません。
でも「親友」である必要って、本当にあるのだろうか?きっと中には、「仕事は仕事」と割り切りたい人もいるはずです。
関係性の“深さ”はどこまで必要か?
「なんでも話せる親友がいるか?」という設問は、一見プライベートすぎるように思えます。しかし、Gallup社が提唱するエンゲージメント調査の中では、この問いが意外にも生産性や離職率と関係していることが示されています。とはいえ、「誰かと深く関わること」を必須とするのではなく、心地よい関係性の“選択肢”があるかが大事なのではないか、と最近は考えるようになりました。
そんな時に、年明けの研修で出会ったのが、エドガー・シャインが提唱する「関係性の4段階」です。職場における人間関係は、以下のように段階的に整理されます。

この中で先ほどの問いは③〜④を想定していると言われます。でも、誰もが④を求めているわけではありません。③の「パーソナル関係」に至るだけでも、十分に信頼や安心感のある職場がつくれるのです。逆に④になると身内過ぎて甘えが増えて、口論になりがちということもあるようです。
選択肢があることが大切
研修中に「私は職場では深く関わらなくていいと思ってる。仕事がきちんとできればいい。生活のために働いているんやし」という声も聞きました。
この価値観もまた、尊重されるべきものです。
関係性は“深めること”より、“選べること”の方が大事だと私は考えます。誰かと雑談したい人もいれば、静かに自分のペースで働きたい人もいる。その両方がお互いに尊重される空気があること、それこそが「関係性の質が高い職場」になりそうだなとも思います。
生産性を上げるために必要なのは「安心感」
人は、関係性が深いから行動できるのではなく、安心感があるから行動できるのです。「こんなこと言っても大丈夫かな?」と思った時に声をかけられる、調子が悪そうな同僚に「大丈夫?」と自然に聞ける失敗したときに「自分が悪いんじゃないか」と必要以上に怯えなくてすむ。そうした適度な人とのつながりが、個々のパフォーマンスを引き出し、チームとしての力につながっていくのじゃないでしょうか。
持ち味研修を通じて感じるのは、「関係性の質は、急には変わらない。でも、意識すると確実に変わっていく」ということです。関係性の4段階を参考にしながら、持ち味のカードワークも進めると自己理解を通して「今の職場はどの段階が多いかな?」「自分はどんな関わり方をしたいんだろう?」と問い直してみることもできます。
導入を検討されたい企業さま、随時ご相談ください。
中小企業診断士 阪本純子











