ブログ・コラム - パート 2

中小企業の経営力と業績向上を加速する アクセルコンサルティング株式会社 近畿経済産業局認定 経営革新等支援機関

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ドラッカーから経営者への5つの質問

2024.9.10

みなさん、こんにちは

アクセルコンサルティングの岡原です。
みなさんもピーター・ドラッカーはご存知かと思います。

20世紀を代表する経営学者であり、現代マネジメントの父と呼ばれる人物です。2005年に94歳で逝去されましたが、彼の思想と著作は、今なお世界中のビジネスパーソンや組織に大きな影響を与え続けています。

ーター・ドラッカーの書籍は素晴らしい本ばかりなのですが、その中でも非常に読みやすく、親しみやすい書籍で「ドラッカー5つの質問」という書籍があります。

今日はその書籍の5つの質問について、ブログで書きました。
小さな会社の経営において、めちゃくちゃ重要な視点だと思いますので、是非参考にしてください。

【目次】
1. ドラッカーの「5つの質問」とは?
2. 小規模企業の「使命」を明確にするために
3. 顧客を知ることが成功のカギ
4. 顧客にとっての「価値」を再定義する
5. 成果を測定し、未来の計画を立てよう

1.ドラッカーの「5つの質問」とは?

ピーター・ドラッカーは「現代経営学の父」とも呼ばれ、多くの企業が直面する経営課題に対し、的確なアドバイスを与えてきました。
その中でも有名なフレームワークが、経営者やリーダーに向けた「5つの質問」です。
この質問に答えることで、企業の現状を正確に理解し、今後の方向性を明確にするきっかけになります。

ドラッカーの5つの質問は次の通りです。

1. われわれの使命は何か?
2. われわれの顧客は誰か?
3. 顧客にとっての価値は何か?
4. われわれの成果は何か?
5. われわれの計画は何か?

これらの質問に明確に答えられるようになることは、小さな会社の経営者や後継者にとって、企業の方向性を見直し、より競争力のある事業を展開するための強力なツールとなります。

2.小規模企業の「使命」を明確にするために

「われわれの使命は何か?」という質問は、私たちの会社が存在する理由を見つけるためのものです。
小さな会社の場合、使命は大企業と異なり、創業者の思いや地域社会とのつながりが深く関わっていることが多いです。
この質問に答えることで、私たちの会社が事業を行うことで、何を目指し、どのように貢献しているのかを明確にしていきます。

たとえば、当社アクセルコンサルティングの経営理念は、「中小企業の存続と成長への取り組みを加速し、その会社にかかわる経営者・社員・顧客・地域社会の幸せに貢献します」としています。
小さな会社の経営に経営コンサルタントは必ずしも必要な存在ではありません。
税理士さんは絶対必要ですよね。
そのような状況での私たちの理念・使命は、成果を加速するということです。
そのために、私たち自身が実践し、また自己研鑽してスキルとともに人間力を高めていく必要があると考えています。

みなさんの会社が何のために存在し、何を成し遂げようとしているのかを再確認してみてはいかがでしょうか。

3.顧客を知ることが成功のカギ

次に、「われわれの顧客は誰か?」という問いです。これは、単に商品を購入する人だけを指すのではなく、あなたの会社が価値を提供する全ての人々を含みます。
顧客を正確に理解、定義することは、ビジネスの成功の近道だと言われます。
特に小さな会社では、顧客とのつながりがより密接であり、顧客ニーズに応じたサービスの提供が競争優位性を生むポイントです。

たとえば、地元の商店を経営している場合、単に商品を販売するだけでなく、地域住民との信頼関係を築き、その声を反映したサービスを提供することが重要です。顧客を知り、彼らが何を必要としているのかを理解することは、ビジネスの成功を大きく左右します。

みなさんの会社の顧客は誰なのかを明確にしてみましょう。

4.顧客にとっての「価値」を再定義する

「顧客にとっての価値は何か?」という問いは、あなたの会社が提供する製品やサービスが顧客にとってどのような意味を持つのかということです。
あなたの会社と取引するには、それなりの理由があります。
競合が提供している商品・サービスがあるにもかかわらず、当社で買ってくれるには、理由があり、その理由こそがみなさんが提供している顧客にとっての価値です。

みなさんの会社が提供している顧客にとっての価値を言語化してみましょう。

5.成果を測定し、未来の計画を立てよう

「われわれの成果は何か?」そして「われわれの計画は何か?」という最後の2つの質問は、あなたの会社がどのように成長し、将来的なビジョンを達成するかに直結します。
まず、成果を測定するためには、具体的な目標設定が必要です。
これには、売上や利益だけでなく、顧客満足度や地域での認知度など、様々な要素が含まれます。

そして、その成果をもとに、今後どのような計画を立てるべきかを考えます。市場の変化や顧客ニーズの変動に応じて柔軟に対応し、常に次のステップを意識することで、持続的な成長を実現することができます。

みなさんの会社が目指す具体的に成果とは何でしょうか。
みなさんの会社が持続的な発展を遂げるために、どのような今後の計画が必要でしょうか。

ドラッカーの「5つの質問」は、小さな会社の経営者や後継者にとって、経営を見直し、未来の方向性を決めるための強力なツールです。

「使命」を明確にし、顧客を理解し、顧客にとっての価値を提供することで、競争力のある会社作りが可能になります。また、成果を測定し、柔軟な計画を立てることで、持続的に成長可能な会社を作りに貢献するものとなります。

ぜひ一度、しっかりと考えてみましょう!

中小企業診断士 岡原慶高

後継者から真の経営者へ~成長に必要な3つの考え方~

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最高のチームづくりへの思い

2024.8.20

こんにちは。認め合えるしなやかなチームづくりを実践している阪本です。組織やチームの素晴らしさって、その無限の可能性と変化、そして何よりも「人間らしさ」にあるんですよね。

チームづくりへの思い

ちょっと私事をお話しすると、私自身、最近流行の16タイプ分析では「広報運動家」タイプ。楽しいことが好きで幅広い興味関心と、他者とのつながりを重視するタイプのようです。適職診断に会った性格診断では「コントリビューター型」、つまりチームを支えるサポーターとしての役割が私には合っているようです。自分が他の誰かの役に立っていると感じる時、私のモチベーションはぐんと上がるんです。みんなで何かを共有できる、そんな場があるって素晴らしいことですよね。皆さんはいかがでしょうか?

※ぜひやってみてください

16パーソナリティ:https://www.16personalities.com/ja 個人の性格診断テストは無料でできます

私は以上のようなんですが、一人一人タイプや価値観は違います。

認め合い、支え合うことが、私たちが日々過ごす場所である家族、地域、学校、そして仕事場をより良くする鍵です。人はお互いを認め合うことで、より協力的で前向きになれるものです。

前職で人事について悩んでいる時、ちょうどその頃発売されたサイボウズの青野さんの著書「チームのことだけ考えた。」を読み、会社だけでなく「チームワークあふれる社会」という言葉に共感し、その後もより職場を魅力的にすることについてこだわり始めました。現在も、支援機関で「新しい働き方」について各業界の経営者と議論する機会をいただいています。これからも、働き方をより魅力的なものに、個性を生かしながら個も組織も成長する素敵なチームをつくっていく体験をみんなに広めたい。それが私の目標です。

持ち味カードを使って楽しく「自己理解・他者理解」 他者から見た自分の新たな見え方を知れることもうれしく 他者への関心も高まる仕掛けがたくさんあります

 

私たちが、自己理解や他者理解をするために日常で使う性格診断や相性診断は、しばしばその場限りで終わってしまいます。でも、使い方によってはお互いを深く理解し、認め合うための素晴らしい手段になり得るんです。組織内でお互いの価値観や表現方法の違いを知ることが、チームの一体感を生み出し、より良い成果につながります。


経営者だからこそできる場づくり

「今のメンバーで最高のチームを作る」―経営者として真剣に考えていると思います。自分たちの今のチームで何ができるか、それを探求してみませんか。「今のメンバーでは難しいんです」「リーダー層が育っていないんです」「いい人を採用しないと・・」 そう思うかもしれません。今いるメンバーを強制して直接的には変えれませんので、周りの環境、職場を整えていきましょう。その環境、職場づくりの手段として、当社の研修を使っていただければ思います。

アクセルコンサルティングのいい会社づくり強化期間実施中!


①持ち味発見ワークショップ

社内でやっていただく「持ち味発見ワークショップ」を開催できます。持ち味カードをつかって、お互いの個性や強みを深く理解し、チームとしてどう活かせるかを探ります。画像をクリックして詳細をご覧ください。

②承認力向上研修

管理職層に特に必要な認める力。日常生活でも必要な承認力なので、職場だけでなく普段の生活も豊かになる、気持ちの持ちようが変わったということで受講してもらった経営者や社員からも好評です。画像をクリックして詳細をご覧ください。

当社の研修は対面での研修が一番効果的ですがまずはオンランでお試し受講していただくこともできます。こちらもご覧ください。まずはオンラインでまずは話しませんか?

研修を通じてリーダーシップの新しい一面を発見し、組織をさらにしなやかに進化させることにつなげていきましょう。

中小企業診断士 阪本 純子

業務の生産性を大幅に向上させるツール:RPA(※実演動画あり)

2024.8.1

毎日の作業を効率的に!代表的な自動化ツール3選とその活用法

企業経営を維持していくためには、売上を増加させつつ、そのためのヒト・モノ・カネなどの経営資源を増やす必要があります。しかし、日本は少子高齢化により、労働人口が年々減少しています。日本経済は、若手人材を中心に人材確保競争が激化しており、企業規模の小さい中小企業は人材を確保することが困難になっています。この背景を踏まえ、今後、企業経営を維持していくためには生産性を向上させることが必須になります。

 

そのための対策の1つにDXやAIなどデジタル技術を用いて少人数でも売上高を維持、もしくは向上させるという方法があります。今回のブログではそのデジタル技術の1つであるRPAについての紹介とそれを実演した動画を紹介します。

 

RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略称です。仕事上の作業を自動化する技術のことを指します。現在は、その中でも特にPC上の作業を自動化する技術を指しています。

 

RPAの主な特徴と利点は以下の4つを挙げることができます。

1つ目は、反復的な作業の自動化です。PC上のデータ入力やファイル管理、レポート作成などの定型業務を自動化することができます。2つ目は、人的エラーの削減です。RPAにより作業は機械が正確に作業を行うため、ミスを減らすことができます。

3つ目は、効率性の向上です。RPAを使用するPCを24時間365日起動し続ければ、常に稼働することができ、かつ作業速度も人間より速いため、生産性を向上させることができます。4つ目は従業員の負担軽減です。PC上の作業の中には繰り返しの単調な作業の物もあります。これをRPAに置き換えることで従業員を単調な作業から解放させ、より付加価値の高い業務に集中してもらうことができます。

 

以下の動画は、RPAツールの1つであるマクロマンを用いて作業を自動化したものです。この動画では、テキストファイル化した注文書5つをそれぞれの項目ごとにエクセルファイルに整理させた動画です。

 

RPAを使えば、生産性を大幅に向上させることができます。マクロマンは無料で使えるため、経営コンサルタントとしてぜひ一度ダウンロードして使われることをおすすめします。

 

経営コンサルタント

平田 紘基

後継者から真の経営者へ~成長に必要な3つの考え方~

2024.7.30

みなさん、こんにちは

アクセルコンサルティングの岡原です。
今回のブログは、「経営者」ということについて書きました。

ここでは、経営者=社長ということにします。
私も社長ですが、経営者になるための資格を取ったり(そんな資格ないですね)、勉強をしてなった訳ではありません。

おそらく、多くの経営者の方は、そうなのではないかと思います。
今でこそ、経営者になるための勉強をしようと思うと、〇〇塾とか〇〇大学とか、経営者としてのスキル等を教えてくれる場所はあります。

最近、特に思うことなのですが、これから経営者って、会社の規模とか社員数とかで、もちろんその責任と影響の範囲は異なりますが、多かれ少なかれ、得意先や社員、取引先に対して事業をしっかりと行っていく責任がありますよね。

後継者の方は、是非そのような塾などで、経営者としてのスキルと、そしてマインド(考え方)について学んだうえで、経営者になられることをお勧めしたいと思います。

今回は、特に後継者の方に向けて、私自身の自戒も含めて、経営者に大切なマインドセットについて、書いてみました。

経営者としてのマインドセットを持つ

経営者として成功するためには、単に業務を引き継ぐだけでなく、後継者自身のマインドセットをしっかりと持つことが必要です。まず、経営者としての責任を自覚し、近視眼的ではなく、中長期的な視野で物事を捉えることが大切です。会社の存在意義や未来を見据え、現状維持ではなく、常に変化に対応していく姿勢が不可欠です。

長期的な視野を持つことで、短期的な利益にとらわれず、持続的な成長を目指す戦略を立てることができます。これにより、企業の安定と発展が見込まれ、社員やステークホルダーからの信頼も得ることができるでしょう。

具体的なステップとしては、以下のようなアプローチがあります。

1. 自己研鑽

会社をより良くしていく経営者になるためには、自己研鑽が欠かせません。まずは自分自身を客観的に見つめ直し、定期的に自己評価を行うことから始めましょう。自分の強みと弱みを把握することが、成長の第一歩です。

例えば、毎月一度、自分の業務の進捗や自己成長の状況への取り組み状況を振り返る時間を作ると良いかもしれません。経営者に取り組みをチェックしてくれる社員はほぼいません。自分自身で、PDCAを確認する必要があるということです。

具体的には、経営者として常に最新のビジネストレンドや業界動向などの知識を学び続けることが重要です。セミナーや勉強会に参加したり、あるいは最近はYoutubeでも有料級の情報がアップされていたりします。ただ、Youtubeは、その情報の良しあしをしっかりと判断することが必要になるのと、有益な情報を見つけるまでに結構な時間がかかったりすることがあるので、注意が必要です。

業界の会合に参加して最新情報をチェックして情報収集したり、同じ後継者が集まるような会に参加するなどして、相対的に自分が後継者・経営者としてどうなのかというのを確認したり、切磋琢磨できる仲間を作ることも自己研鑽の手法です。

2. リーダーシップスキルの向上

また、会社をより良くしていく経営者になるためには、リーダーシップスキルの向上が欠かせません。自分自身にあった効果的なリーダーシップスタイルを身につけることで、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。

効果的なリーダーシップスタイルには、社員との信頼関係を築くこと、透明性のあるコミュニケーションを行うこと、そして社員の意見やアイデアを尊重することが含まれます。例えば、定期的なミーティングを開催し、社員一人ひとりの意見を積極的に聞くことで、チームの結束力を高めることができます。

経営者には有言実行が求められます。無言実行、周りの人に言わないけど、自分で黙々と進めるでは、社員は同じ方向に進んでくれません。有言不実行では、社長は言うだけで、何もしない、となって同じく社員が協力者になることはないでしょう。

では何を有言実行するのか、様々な視点がありますが、まずは会社のビジョン、方向性ではないでしょうか。

この船は何のために、どこに向かって進んでいるのか、ということを共通理解しながら、そのビジョンに向けて実践している姿がなにより経営者にとって必要でないかと思います。

3. 効果的なコミュニケーション能力の養成

さらに会社をより良くしていく経営者になるためには、、効果的なコミュニケーション能力が不可欠です。社内でのコミュニケーションの強化や取引先や金融機関など外部ステークホルダーとの連携を図ることが求められます。

内部コミュニケーションの強化には、1on1があります。1on1とは上司と部下が定期的にマンツーマンでミーティングを行い、部下の成長を促すマネジメント手法のことです。実施されるミーティングは、上司からの一方通行ではなく、対話を通してコミュニケーションを取ることが特徴です。社員が自分の考えを話し、いつでも相談できる環境を整えることで、信頼関係を築くことができます。

また、外部ステークホルダーとの連携も欠かせません。顧客や取引先、金融機関や地域社会との関係を築くためには、定期的なコミュニケーションが必要です。特に、金融機関とは定期的に試算表などを持参するなど、担当者や支店長とコミュニケーションをとることが、あなたの経営者としての成長につながります。

まとめ

以上、経営者の一人として、自分のことは棚に上げて書きました。
私は不完全なひとりの人間で、十分ではないことがたくさんありますが、できる限りそうありたいと思っています。

上記のような視点も参考にしていただきながら、後継者から真の経営者へと成長するためのマインドセットを築いていきましょう。

中小企業診断士 岡原慶高

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認め合うことで組織はしなやかに進化する

2024.7.8

こんにちは 阪本です。

今年も蒸し暑い夏がやってきました。2024年も後半戦。いろいろなことが動いている世の中ですがしっかりと足元も見失わず皆様のお役に立てる組織支援に邁進します。そうそう、7月に入ると会社のある四条烏丸付近はすっかり祇園祭一色です。今週12日には前祭りの曳き初め、17日は巡行ということで、ますます賑やかになりそうです。その祇園祭を遂行するために、鉾町だけでなく、京都のあちこちのつながりを巻き込んであの盛大なお祭りができているとのこと。京都に根付いている力を感じます。

さて、5月に試験的にオンラインで認め合いのワークショップを実施しました。参加していただいた皆様から頂いた感想を少し紹介します。

  • 「承認力チェックで自分を見つめ直す機会になった」

  • 「承認力についての話は以前の勉強会で聞いたことがあったが、実践形式で体験できたことは良かった」

  • 「普段聞けない他者からのプラスの評価は励みになることを実感しました」

  • 「会社の体質を議論するきっかけにもなりました」

私たち誰もが持っている「認められたい」という欲求。そして、それと同時に他人を認めたいという気持ちも心の中に存在しています。この相互承認の力が発揮できていることは、組織開発においてとても重要な役割です。そしてその先に、組織の課題をそれぞれが自分事とらえて動けるようになると、組織、チームの力がついてきます。

私自身、この研修を通して自身を振り返ってみて、やっぱり認められたい欲求の中でも、特に共感や行動を評価してもらいたい意識が強いことに気づきました。自分の価値観をつい当てはめてしまって周囲への声がけも、どうしても過程を評価してしまいがちなことに気づきました。承認ポイントは人によって違うんですよね。「尊敬する」にポイントがある人にはそれなりの伝え方があるし、「功績を伝える」「手柄を伝える」ことで認められていると感じる人もいるわけです。

以前に当社メンバーでやった時の承認ポイント

以前に当社メンバーでやった時の承認ポイント 承認カードを使った研修では、仲間の承認と合わせて自分の承認ポイントも伝えます

ひとりで振り返るだけでなく、良く関わっている、あるいはこれから仕事をするメンバーと話す過程で、自己理解と他者理解が進み、「いる⇒なる⇒する」関係性ができます。認め合うことで、組織としてのしなやかさが備わってくるイメージが持てるようになってきました。


認め合う力を引き出すリーダーであるために

リーダーシップにおいて、承認の力はとても大切です。リーダーが部下の努力や成果を適切に認めることで、チーム全体のモチベーションやエンゲージメントが大きく向上します。ここでは、リーダーが効果的なフィードバックを行うための具体的な技法をいくつか紹介します。

①具体的であること

承認は具体的であることが大切です。例えば、「良い仕事をしたね」ではなく、「今回のプロジェクトでのあなたの分析はとても詳細にしてもらっていたので、私たちの理解を深め、お客様も喜んでいましたよ」と伝えることで、受け手は自分の具体的な行動が評価されていると感じることができます。

②できるだけすぐに

承認はできるだけ早く行うことが重要です。都度のフィードバックは、行動と結果を結びつけやすくし、認められた感が大きいのです。気づいたその場で言葉にして伝えましょう。

③ポジティブな言葉を選ぶ

認める承認の声掛は、肯定的で前向きな言葉を選ぶことが大切です。ネガティブなフィードバックも必要な場合がありますが、それを伝える際には必ずポジティブな要素も含めるようにしましょう。

良くない例:
「今回のセミナーはいまいち聞いている人に伝わりにくかったかも。次はもっと練習して工夫もしてみてくださいね。」

良い例:
「今回のセミナーでは、資料も整理されていて分かりやすかったです。次は、双方向に話す時間をつくるなど受講生にももっと積極的に発言してもらえる時間を入れると、さらに良くなると思いますよ。」

「良い例」では、良い点を具体的に指摘し、建設的な改善点を示すことで相手のやる気を引き出しています。「良くない例」はその逆で、やる気を下げてしまうようなネガティブさを感じます。

このように認めること、特に相互に承認しあえる関係性ができることは、チーム全体のパフォーマンスを向上させる効果があります。承認が行われる環境では、従業員の離職率も低下し、長い目で会社の未来とその価値を創造する組織基盤が築かれます。そして、何より、ひとりひとりが自律的に動けるようになってくるので、しなやかに対応できる組織へと成長します。


これらのリーダーシップにおける承認のスキルをさらに深く学んでいただける機会として、短時間のオンラインで参加可能な『承認力向上研修』を実施します。この研修は、単なる技法の習得にとどまらず、リーダーとしてのスキルをさらに磨き、組織全体のパフォーマンス向上に貢献できる内容となっています。具体的には、フィードバックの質を高めるための実践的なワークショップの一部を、一緒に推進していきたい会社のメンバーをお誘い合わせの上ご参加くださいね。

対面での研修が一番効果的です。こちらもご覧ください。まずはオンラインの『承認力向上研修』に参加してみて下さいね。まずは話しましょう!でも構いません。

研修を通じてリーダーシップの新しい一面を発見し、組織をさらにしなやかに進化させることにつなげていきましょう。

中小企業診断士 阪本 純子