「非対面型法人営業ゼロからセールス」の連載4回目です。
前回は「営業活動の変化」という話をしました。
今回は営業担当者の役割の変化について解説していきたいと思います。
人口増加時代は良いモノを作れば売れた時代でした。
そのため、営業活動では以下のことが重視されました。
・1件でも多く訪問する、電話をかける
・商品の特徴や機能を説明する
・失注したら、次の案件に照準を合わせる
しかし、人口減少時代は頑張っても成果が出にくい時代です。
現代では以下のような変化が起きています。
・営業手段が多様化している(例:ネット通販、SNS・・・)
・商品の基本的機能や類似商品/競合他社情報は、既に顧客が知っている
・営業できる見込み顧客が減少している
このような背景があり、営業担当者に期待される役割が変化してきています。
ところで、営業担当者の役割とは何でしょうか?
・商品・サービスを売ること
・お客様に訪問すること
これらも営業担当者の役割の一つであることは変わりません。
しかし、これらは自社都合であって、顧客が求めているとは限りません。
営業担当者は顧客のお役に立つことが、何よりも求められるようになりました。
営業訪問ではなく、お役立ち訪問
そして、お役に立つためには、まず顧客のことを知る必要があります。
さらには顧客のお困りごとや問題・課題を解決する方法を教えるということが求められるようになりました。
商品・サービスが売れるのは、顧客のお役に立つことができた結果です。
どうすればモノが売れるのかを考える前に、どうすれば顧客のお役に立つことができるか?
この問いに答え続けることが、現代の営業担当者に求められる役割ではないかと思います。
中小企業診断士 石井 規雄