大山です。経営資源は人・モノ・金・情報だと言われますが、私はやはり「人」に尽きると、そんなふうに思うことが日々本当によくあります。
「社員が思い通りに動いてくれない」「どうしたら自分の思い通りに動かせるのか?」と悩んでいる経営者の方は多いかもしれません。が、そんな時代はもう終わりました。
先日、「ソーシャルシフト」の提唱者であり、知識社会における組織改革を企業に提言されている斉藤徹氏(ビジネス・ブレークスルー大学教授)から直接お話を聞くことができました。ここで少しご紹介したいと思います。
まずは、なぜ、組織は機能しなくなったのか?
時代は変わりました。
これからの組織は「統制」から「自走」へと変わっていく必要があります。
✖ どうしたら「自分の思い通り」に動かせるのか?
○ どうしたら「やる気に満ちる場」をつくれるか?
知識社会の原則として、
①結果をつくろうとすると結果は逃げてしまう。なぜなら、人は心を持つ生き物だから。無理に結果を作ろうとすると、失敗の循環にハマる。
②成果をあげたいのであれば関係性からはじめる。なぜなら、いい関係性こそ心が動く鍵だから。
これは、前にもブログに書きました組織の成功循環モデルのことです。
では、どんな手順で組織を変革するか?
まずは、誰もが安心できる場をつくる。
「ボスが統制する組織」から「いいたいことが言える組織」へ。
これもこれまでブログに何度か登場したキーワード「心理的安全性」のことです。
心理的に安全な場をつくるためには、どのようなリーダーになればよいでしょうか?
思考を変え、行動を変える勇気が必要です。
特に印象に残ったことは、「素のまんまの自分」を見せる勇気を持つということです。
リーダーが「素のまんまの自分」を見せると、こんなループが生まれます。
時代は変わりました。
求められているのは、「やる気に満ちた、やさしい組織」をつくること。
ここでの「やさしい」とは、多様な意見の組み合わせ、異なるアイデアをかけあわせ、喧喧諤諤(けんけんがくがく)本音で共創する、ということ。
知識社会の現代では、本音で共創する場こそが価値を生み出すのです。
とはいえ、「そんなの理想論。経営はそんなもんじゃない。」とおっしゃる経営者の皆さん、これはZ世代の若者にとっては、なんの違和感もない考え方で、むしろ「なんで、そんな古い考え方をしている経営者がいるんだ?」と言われてしまいます。時代は変わっているのです!
組織を変えたければ、まずはリーダーからの第一歩。「素のまんまの自分」を見せると場が変わり、素の自分をさらけ出せるリーダーがチームを活性化させます。明日から、いえ、今日から少し勇気を出してチャレンジしてみませんか?
中小企業診断士 大山 マリ子