3月, 2023 | ブログ・コラム

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2023年03月の投稿

AIもできる?「やる気を出して」は禁句、信頼関係と伴走力から高まるパフォーマンス

2023.3.20

阪本です。最近、新しい言葉が飛び交っていて、追いつくのに必死です。先日、DAO(分散型自律組織)という説明を展示会で聞き、調べてみると分かったような、分からないような・・・数年前、ティール組織(自律分散型組織)が注目され、私も、勉強したりあちこちでお話ししたり、友人と議論したりしていました。DAOは分散型自律組織という日本語略。さらに進化しているものかというとまたちょっと違うようです。気になる方はぜひググってみて下さいね。いや、chatGPTで聞いてみて下さい。感覚的にですが、未来の組織の形はどんどんフラットに変化していきそうです。

「先生」の役割が変化

さらに、今ホットなchatGPTをはじめとして、何でも手元にスマホがあれば、どこでもいつでも人に聞かなくても調べることができる世の中。当然のことながらすでに、知識のインプットは動画で手軽にできるようになってきて、悩み事もAIに相談すれば一般的な回答には簡単に行きつけます。そんな中、学校に求められるのは、指導するのではなく、引き出して自分で選択して判断して切り開いていく力をつけてあげること、励まして、寄り添って、生徒に合わせて対話を重ね、人と人の関係性を学んでいける場を作ること、プロジェクトをチームで推進できるようになること、そのために支えることなどが先生の役割になっていきそうです。選択肢があることを気づかせてあげたり、何気なく支えてあげたり、学びを促していく「伴走者」の役割が今まで以上に求められると思います。

信頼関係の構築と伴走する力

企業のリーダーも同じですよね。リーダーに求められる役割は組織の個々のメンバーやチームの伴走者であること。以前のブログでもご紹介した、「サーバントリーダー」と通じますが、信頼関係の構築を前提に、伴走力が必要です。私たちのような経営支援業の役割も「伴走者」であり、またそのクライアント様の従業員、その先のお客様、そして社会全体を含めたあらゆるステークホルダーに価値をもたらすために仕事と思っています。お客様と信頼関係の構築は何より大切、すぐに頼れる存在でありたいと切磋琢磨しています。(私たち中小企業支援現場でも「伴走型支援」「対話型支援」「経営力再構築伴走支援」の機運醸成が図られています)

伴走者としての声がけ

では、伴走者って具体的にどんな声がけをしますか。

経営者の方とお話ししていて「従業員にやりがいを持って動いてほしい」というようなことを言われることは多いです。「やりがい」「働きがい」はとっても大切なことですし、私自身も「やりがい」を持って働きたいと思っています。ただ、「やりがいを高めて働こう」「やる気を出してほしい」とそのまま伝えてもやりがいややる気は生まれるでしょうか。言われた従業員側は「じゃあ給料どれだけ上がるの?」なんて思いになるでしょう。「がんばって」と言ってやる気はうまれるでしょうか。

他にもよくありがちな言葉に、「何でも聞いて」「いつでも相談して」と声がけし、従業員と話しやすい関係性をつくろうとする姿勢は大切です。一方、従業員の立場からは「話しかけにくい」「伝えても分かってもらえない」「話を聞いてもらえない」というほうが先で「何でも」「いつでも」というあいまいさゆえに余計にコミュニケーションに躊躇が生まれる、そもそも信頼関係が薄いということがないでしょうか。従業員が主体的になれないというのもよく出てくる声です。例えば、1on1をはじめとした対話の場や信頼関係構築のための場を「時間がないから」「面倒だから」とどこかで感じていませんか。すり合わせていける場をスケジュールに入れていくことも大切。「承認しあえる関係性」「エンゲージメント」そして「定着」を高めるための仕組み(「レコグニション」と言われます)をつくり、環境を整えていくことがリーダーとしての役割です。

さらに、このブログを書いている間に、マイクロソフトのワードやエクセルにもAI搭載のニュースが・・・メールの文章も、経営分析も、箇条書きを文章化してくれるようになるそうです。人間だから、AIだからではなく、AIと共存して、人が使うことでAIは強化学習され寄り添えるようになり、人間をモチベートしたり、チームメンバーとなることもできそうです。でも必要なことは普遍的なことなのかなと思います。

信頼関係の構築、人と人の関係性の質の強化、チームワークの醸成、そして伴走力、人間力を磨いていく必要性をますます感じる最近です。これって経営者だから管理職だからではなく、どんな立場でも必要なことですよね。

組織内外における関係性の質を高める仕掛けをつくっていきませんか?研修の中ではメンバーの特性やありたい未来を知って、仕事で活かしてもらえるよう、それぞれの未来に寄り添って支援できるリーダーであるために、他者理解を深めていくことをやっています。そうするとチームワークが自然と生まれ、会社内のコミュニケーションも円滑になり、働く場の活力が高まります。

当社では、会社の状態に合わせて関係性の質を高めていく仕掛けづくりに伴走するご支援しています。

たくさんのオンラインツールも出てきていますが、未来の組織の形をメンバーで想像しながら、次世代のメンバーとも共有し、持続可能な組織基盤を醸成していきましょう。

中小企業診断士 阪本純子

※メンバーの「自己理解・他者理解」を促進し、社員が主体性を引き出して持続可能な組織づくりをしませんか?詳しくはこちらをご覧ください。

 

ひとくくりにしない人事施策 ~ゆとり世代・Z世代が会社に定着する組織づくり~

2023.3.3

3月1日、企業の採用活動の広報が解禁され、本格的な就職活動がスタートしました。会社の将来のために新卒採用を考えている中小企業は多いと思います。しかし、新卒の離職率(新卒が3年以内に会社を辞める割合)は、30%以上と高水準が続いています。すなわち、新卒採用者の3人に1人が3年以内に会社を辞めています。

 

新卒社員が3年以内に離職する理由は様々あります。例えば、ストレス過多や人間関係、社風になじめないなど、今どきのゆとり世代・Z世代らしい理由が多いです。しかし、全員がこのような離職理由ではありません。近年は、ゆとり世代やZ世代が好みそうなイメージのある“ゆるい職場”を理由に大企業をやめる若手従業員が増えています(記事:https://www.businessinsider.jp/post-252302)。

 

このような若手が増えている理由には、就職活動で様々な経験をしている学生が増加していることが背景にあります。例えば、複数の企業への職場見学や長期のインターンシップ、企業とのイベントや連携をして行う活動などがあります。このような他の企業と比較できる経験を持っている学生は“ゆるい職場”に対して、「職場環境は良いが、同じ会社で一生働くことに不安を感じる」と考える人は多いです。

 

また、ゆとり世代やZ世代の価値観が変わっていることも理由に挙げられます。従来は会社が従業員を育てるということが常識でした。しかし、近年は、自分が就職した会社を使って自身を成長させるという発想を持つ人が増えています。このように転職前提で就職活動をしている学生が増えていることが分かります。

 

経営者にとっては、このようにモチベーションが高く、かつ将来活躍が期待される若手従業員の定着率を高めることは必須です。定着率を高める一般的な人事施策として、①動機付け要因を与え、②衛生要因を取り除く、の2つの方法があります。

 

  • 動機付け要因:責任ある仕事を任せること、結果が出れば昇進させることなど
  • 衛生要因:職場環境の改善、人間関係に配慮した配置換えなど

 

これらの人事施策を一斉に実施することも大事ですが、ゆとり世代やZ世代をひとくくりにせず、若手従業員それぞれに合った人事施策を行うことも重要です。なぜならば、若手従業員にはそれぞれの強みや特性、価値観などが異なっているからです。人事面談などを通して、若手従業員としっかりとコミュニケーションをとり、それぞれに合った人事施策やサポートをすることで定着率を高めることができます。

 

弊社では、従業員の定着率を高めるチームづくりに関するセミナーを得意分野としています。興味のある方はぜひ弊社までご連絡ください。

https://lp.accelc.co.jp/ksr

 

経営コンサルタント 平田紘基