こんにちは 阪本です。
今年も蒸し暑い夏がやってきました。2024年も後半戦。いろいろなことが動いている世の中ですがしっかりと足元も見失わず皆様のお役に立てる組織支援に邁進します。そうそう、7月に入ると会社のある四条烏丸付近はすっかり祇園祭一色です。今週12日には前祭りの曳き初め、17日は巡行ということで、ますます賑やかになりそうです。その祇園祭を遂行するために、鉾町だけでなく、京都のあちこちのつながりを巻き込んであの盛大なお祭りができているとのこと。京都に根付いている力を感じます。
さて、5月に試験的にオンラインで認め合いのワークショップを実施しました。参加していただいた皆様から頂いた感想を少し紹介します。
-
「承認力チェックで自分を見つめ直す機会になった」
-
「承認力についての話は以前の勉強会で聞いたことがあったが、実践形式で体験できたことは良かった」
-
「普段聞けない他者からのプラスの評価は励みになることを実感しました」
-
「会社の体質を議論するきっかけにもなりました」
私たち誰もが持っている「認められたい」という欲求。そして、それと同時に他人を認めたいという気持ちも心の中に存在しています。この相互承認の力が発揮できていることは、組織開発においてとても重要な役割です。そしてその先に、組織の課題をそれぞれが自分事とらえて動けるようになると、組織、チームの力がついてきます。
私自身、この研修を通して自身を振り返ってみて、やっぱり認められたい欲求の中でも、特に共感や行動を評価してもらいたい意識が強いことに気づきました。自分の価値観をつい当てはめてしまって周囲への声がけも、どうしても過程を評価してしまいがちなことに気づきました。承認ポイントは人によって違うんですよね。「尊敬する」にポイントがある人にはそれなりの伝え方があるし、「功績を伝える」「手柄を伝える」ことで認められていると感じる人もいるわけです。
ひとりで振り返るだけでなく、良く関わっている、あるいはこれから仕事をするメンバーと話す過程で、自己理解と他者理解が進み、「いる⇒なる⇒する」関係性ができます。認め合うことで、組織としてのしなやかさが備わってくるイメージが持てるようになってきました。
認め合う力を引き出すリーダーであるために
リーダーシップにおいて、承認の力はとても大切です。リーダーが部下の努力や成果を適切に認めることで、チーム全体のモチベーションやエンゲージメントが大きく向上します。ここでは、リーダーが効果的なフィードバックを行うための具体的な技法をいくつか紹介します。
①具体的であること
承認は具体的であることが大切です。例えば、「良い仕事をしたね」ではなく、「今回のプロジェクトでのあなたの分析はとても詳細にしてもらっていたので、私たちの理解を深め、お客様も喜んでいましたよ」と伝えることで、受け手は自分の具体的な行動が評価されていると感じることができます。
②できるだけすぐに
承認はできるだけ早く行うことが重要です。都度のフィードバックは、行動と結果を結びつけやすくし、認められた感が大きいのです。気づいたその場で言葉にして伝えましょう。
③ポジティブな言葉を選ぶ
認める承認の声掛は、肯定的で前向きな言葉を選ぶことが大切です。ネガティブなフィードバックも必要な場合がありますが、それを伝える際には必ずポジティブな要素も含めるようにしましょう。
良くない例:
「今回のセミナーはいまいち聞いている人に伝わりにくかったかも。次はもっと練習して工夫もしてみてくださいね。」良い例:
「今回のセミナーでは、資料も整理されていて分かりやすかったです。次は、双方向に話す時間をつくるなど受講生にももっと積極的に発言してもらえる時間を入れると、さらに良くなると思いますよ。」
「良い例」では、良い点を具体的に指摘し、建設的な改善点を示すことで相手のやる気を引き出しています。「良くない例」はその逆で、やる気を下げてしまうようなネガティブさを感じます。
このように認めること、特に相互に承認しあえる関係性ができることは、チーム全体のパフォーマンスを向上させる効果があります。承認が行われる環境では、従業員の離職率も低下し、長い目で会社の未来とその価値を創造する組織基盤が築かれます。そして、何より、ひとりひとりが自律的に動けるようになってくるので、しなやかに対応できる組織へと成長します。
これらのリーダーシップにおける承認のスキルをさらに深く学んでいただける機会として、短時間のオンラインで参加可能な『承認力向上研修』を実施します。この研修は、単なる技法の習得にとどまらず、リーダーとしてのスキルをさらに磨き、組織全体のパフォーマンス向上に貢献できる内容となっています。具体的には、フィードバックの質を高めるための実践的なワークショップの一部を、一緒に推進していきたい会社のメンバーをお誘い合わせの上ご参加くださいね。
対面での研修が一番効果的です。こちらもご覧ください。まずはオンラインの『承認力向上研修』に参加してみて下さいね。まずは話しましょう!でも構いません。
研修を通じてリーダーシップの新しい一面を発見し、組織をさらにしなやかに進化させることにつなげていきましょう。
中小企業診断士 阪本 純子