ビジネスモデル再構築の連載5回目です。
前回は、「顧客のお困りごとの変化を的確に捉え、事業ドメインを見直しすることが重要だ」というお話をしました。
今回は顧客提供価値の源泉である強みについて考えていきたいと思います。
自社の商品・サービスが
「顧客から選ばれているのはなぜでしょうか?」
皆さんなら、どのように答えるでしょうか。
選ばれている理由なんて、顧客に聞いたことがないから分からないな。とおっしゃる経営者も多いです。
しかし、私はこの問いを考え抜くことは非常に大事なことだと考えています。
自社の強みを「見える化」するためには、「お客様から選ばれている理由」を考えてみる。
そして、問いの答えが「あなたの会社が持っている真の強み(経営資源)」になるからです。
このような真の強みは、目に見えるようなものではありません。
人的資産、構造資産、関係資産と言われるような知的資産(知恵)で構成されいることが多く、これらがまさに強みの源泉になるのです。
知的資産(知恵)とは「従来のバランスシート上に記載されている資産以外の無形の資産であり、企業における競争力の源泉である、人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランド等)、組織力、経営理念、顧客とのネットワーク等、財務諸表には表われてこない目に見えにくい経営資源の総称」を指します。
知的資産経営マニュアル(中小機構)より
皆さんの企業でも、この知的資産(知恵)を見える化する取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。
中小企業診断士 石井 規雄