ビジネスモデル再構築と組織開発 その② | ブログ・コラム

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ビジネスモデル再構築と組織開発 その②

2021.5.10

ビジネスモデル再構築を考える時、事業そのものはもちろんですが、自社の人的資源をどう割り振っていくかということは重要です。得意な人に得意なことをやってもらう、その人の好きを引き出す、適材適所を考えることが、事業を推進する立場として、そしてチームづくりの肝となります。

前回は、成長マインドセットとリスキリングについてお伝えしました。ビジネスモデル再構築の場ではこれまで個々が思い描いていなかった能力を磨く必要性がでてくることもしばしば。営業担当が、SNSや動画編集者になるといったようなことだけでなく、工程管理者がソフトウェアエンジニアになるとか、これまでの未経験の分野で学びを得る必然性が出てきます。そんな時、今回お伝えする「計画された偶発性理論」をメンバーに伝えていくことで、偶然を必然と捉え、成長マインドを育てることに役に立ち、組織の転換に適応したチームワーク、事業再構築に企業全体で前向きに取り組んでいくことが出来るのではと思い、すでに知っている方もおられるとは思いますが、「計画された偶発性(Planned Happenstance)」(理論の詳細はググって下さいね)簡単にご紹介します。

起業家、経営者の方は、自社の製品を世の中に広げていくこと、そして有名になりたい、売上利益を最大化していきたい、従業員をたくさん雇用して規模の大きな会社にする、そのための努力は人一倍やっているし、掲げた目標は必達でやり遂げていく・・・強い意志を持って、情熱があること、それは、とても素晴らしく尊敬できることだと思います。

ただ、そんな起業家の方ばかりでもありませんし、雇用されている方であれば経営者目線を持てといわれても・・という方も、また、新しいことに取り組むとき、不平不満が出てくることも多く、現状を変えることに不安が高まることも多いでしょう。でも、せっかくこの組織で働いているのであれば、面白いことをしたいというマインドは心の底にはだれもが持っているものだと信じています。

最初に「その人の好きを引き出す」と書きましたが、それだけではないのが今回の話。ひとつは、組織だからこその意欲が引き出されるのは、周りの雰囲気(実際は一緒に仕事をしている仲間の態度など)で、学びたくなる、新たなスキルを身に着けることにポジティブな感情が生まれて新たな事業にも意欲的に取り組めるのではないでしょうか。その点で、チーム内のリーダーの声がけや育成姿勢、そして組織風土の影響は大きいです。もうひとつは「計画された偶発性」ということをベースにして面談などで、キャリアの考え方を伝えてみることが大切で、このことが事業変革の時期は特に必要なことだと考えます。

つまり、「予期せぬ出来事を学習の機会と捉えること」、今回の業態転換のような、偶然の出来事や出会いを積極的に活用することで、自らの力でキャリアの機会を創造することになるかもよ、この機会に一緒にやってみようよという気持ちを丁寧に伝えること。事業転換など方向性が大きく変わる時には、そんな風に、スタッフに丁寧に伝えることで限りある人材の離職を起こさずに、成長マインドのあるチームが形成されていくのではないでしょうか。

改めて振り返ってみると私自身も、偶然の出来事の積み重ねで今があるなと思います。大きな目標というより、成り行きで素敵な出会いに巡り合えたから。そんなことをチームメンバーで改めて語り合える場も新たなことに取り組むときほど必要となりそうです。