中小企業の業務効率化を実現する「NotebookLM」活用ガイド | ブログ・コラム

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中小企業の業務効率化を実現する「NotebookLM」活用ガイド

2025.6.13

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AIはChatGPTだけじゃない!NotebookLMって知ってますか?

ChatGPT vs NotebookLM 便利なのはどっち??

経営者の皆様、こんなお悩みはありませんか?

  • 「膨大な社内資料があるのに、必要な情報をすぐに見つけられない」
  • 「ベテランのノウハウが属人化し、新人指導に時間がかかる」
  • 「同じ作業を何度も繰り返し、時間を浪費している」

限られたリソースで成果を上げるためには、眠っている資料を”使える資産”に変える必要があります。本記事では、GoogleのAIノートツールNotebookLMを活用し、日々の情報整理や業務効率化を実現する方法をご紹介します。

1. NotebookLMとは?

NotebookLMは、GoogleのAI「Gemini」を搭載したリサーチアシスタントツールです。PDFやWord、PowerPoint、Googleドキュメント、YouTube動画、音声ファイルなど、手元の資料をアップロードするだけで、AIが内容を理解・要約・検索してくれる”AI付きノート”です。

特徴

  • クローズド型AI:インターネット全体ではなく、アップロードした自社資料のみをソースに回答
  • 正確性の担保:回答には必ず引用元を明示し、事実確認をサポート
  • すぐに使える:Googleアカウントがあれば無料でスタート可能

※最大の特徴は、ハルシネーション(AIの幻想)がほぼないということです。また、ウェブ検索したりしてチャットをアウトプットするのではなく、特定資料(ソース)に基づいて回答してくれ、なおかつ引用元を示してくれるので、ファクトチェックがやり易くなっています。

ココで言う「ソース」というのは、NotebookLMが検索に使うデータのことで、自分が持っているファイルや行政公表資料(法律、規約、補助金公募要領など)をインプットしたもののことを言います。

2. 対応ソース形式と活用シーン

PDFファイル

  • 活用例:契約書や業界レポートの要約・重要条項の確認
  • メリット:
    • 長文PDFでも「解約条件は?」と質問すれば即答
    • 図表付き資料のグラフ傾向もAIが解説
  • 注意点:
    • スキャンPDFはOCR処理された文字情報が必要

テキストファイル(.txt/Markdown)

  • 活用例:議事録やメモの要点抽出、日報の自動要約
  • メリット:
    • 「決定事項は?」で箇条書き出力
    • コピー&ペーストで手軽に取り込み
  • 活用シーン:
    • 会議後すぐに要点だけを共有したいとき

Wordファイル

  • 活用例:提案書やマニュアルの内容チェック、FAQ自動生成
  • メリット:
    • 「提案の要旨は?」と聞くだけで即座に要約
    • 資料から自動でFAQや学習ガイドを作成
  • 活用シーン:
    • 新人研修用の想定問答集を瞬時に作りたいとき

PowerPoint/Googleスライド

  • 活用例:プレゼン資料の包括サマリー、特定スライドの深掘り
  • メリット:
    • 全スライドの要点を一気に把握
    • グラフ・図表の傾向説明もAIが実施
    • 要約を元にパンフレットやナレーション原稿を自動生成
  • 活用シーン:
    • 取引先からの長大な提案資料を短時間で理解したいとき

Googleドキュメント・Googleスライド

  • 活用例:社内Wikiや議事録の横断検索、運用マニュアルのQA
  • メリット:
    • Google Driveから直接インポート
    • 「○○の手順は?」で即答する運用QA機能
  • 注意点:
    • 原本が更新されても手動で同期が必要

YouTube動画・音声ファイル

  • 活用例:会議の録音データ分析、研修動画の要約
  • メリット:
    • 音声・動画の自動文字起こしと要約
    • 会議から議事録を自動作成
    • 研修動画から学習ガイドを生成
  • 対応形式:MP3、WAV、M4A形式
  • 注意点:
    • YouTube動画は公開から72時間以上経過したもののみ対応

3. 音声生成機能で”耳から”インプット

NotebookLMには、資料内容をAIナレーター2人の掛け合い形式で読み上げる「音声概要(Audio Overview)」機能があります。2025年4月より日本語を含む50以上の言語に対応し、日本語での実用的な利用が可能になりました。

なかなか流暢な日本語でしゃべります。一度試してみてください。

  • メリット:
    • 隙間時間で効率的に情報収集
    • 対話形式で聞きやすく記憶に残りやすい
    • 音声ファイルをダウンロードして外出先でも視聴可能
    • 社内ポッドキャストとして共有可能
  • 留意点:
    • 要約中心なので細部は省略される
    • AI要約の誤り防止のため、重要点は必ずテキストでも確認
    • 無料版は1日3回まで(Plusは20回)

4. プラン比較と料金

無料版

  • 料金:完全無料(Googleアカウントがあれば利用可能)
  • 制限:
    • ノートブック数:最大100個
    • 1ノートブックあたりのソース:最大50個
    • 1日のチャットクエリ:最大50件
    • 音声概要生成:1日3回まで

NotebookLM Plus(有料版)

  • 料金:Google One AI プレミアム(月額2,900円)に含まれる
  • 拡張機能:
    • ノートブック数:最大500個(5倍増加)
    • 1ノートブックあたりのソース:最大300個(6倍増加)
    • 1日のチャットクエリ:最大500件(10倍増加)
    • 音声概要生成:1日20回まで
    • 高度なアクセス権限コントロール(チャットのみ共有など)
    • 回答スタイルと長さのカスタマイズ機能

5. 導入ステップ

1. 対象業務の選定

  • 文書参照が多い営業提案、補助金申請、人事労務などをピックアップ

2. 資料の整理とデジタル化

  • 紙資料はOCR対応でスキャン、デジタル資料を階層整備

3. 社員教育・定着

  • 実際に試しながら運用してみる。全社展開する場合は、ルール策定

6. セキュリティと注意事項

データの取り扱い

  • 学習データ利用:アップロードした資料はAIの学習データとして使用されない
  • プライバシー保護:業界標準のセキュリティ対策で保護
  • 機密情報:重要な機密情報のアップロードは避ける

まとめ

NotebookLMは、中小企業の限られたリソースを最大限に活用するための強力なツールです。無料版でも十分な機能が提供されており、まずは試しに導入してみることをおすすめします。業務の効率化と情報活用の改善に大きな力を貸してくれるはずです。

まずは無料版で身近な業務資料を1つアップロードし、NotebookLMの威力を体感してみませんか?

中小企業診断士 岡原慶高