生成AIは、2023年に注目されるようになってから今現在も飛躍的な進化をし続けています。その要因には、ChatGPT以外にも、様々な企業がAIモデルを開発しており、日々その性能が向上しているためです。こうした状況の中、「どのAIを使えば良いのか」「自社に合うモデルはどれか」といった疑問を持つ経営者の方も増えてきています。
この記事では、2025年時点の最新生成AIの情報として「モデル選びに役立つツール」と「生成AIのスキャン機能の向上」について紹介します。

- 様々な生成AIの中で“正しく選ぶ”ために:LMArenaとは?
現在、生成AIの世界では OpenAI(ChatGPT)、Anthropic(Claude)、Google(Gemini)など、多くの企業が独自のモデルを提供しています。いずれの生成AI・モデルも優れていますが、それぞれの企業の実務で使いやすいモデルを見極めるのは、利用者側で判断しなければならないが、簡単にできる事ではありません。
そんな中、注目を集めているのが「LMArena」です。これは、複数のAIモデルに同じ質問を与えてその回答を比較し、ユーザーがどちらの答えが優れているかを無料の使えるWebサイトです。
LMArenaの機能
・GhatGPT-5など最新モデル(全77モデル、2025年10月6日現在)が使える
・無料で利用可能であり、モデル間の比較検証ができる
中小企業が生成AIを業務に導入する際、コストをかけずに複数モデルを試せる点は大きなメリットであると言えます。
- 生成AIの進化ポイント:表形式データの読み込みが改善
これまで生成AIが苦手としていたのが、PDFやスキャン画像に含まれる“表形式データ”の読み取りです。たとえば、PDFで保存している日報をデジタルデータ管理するためにExcel等に変換する際に、生成AIがうまくその情報を読み取れず、変換ミスや情報欠落が発生することが多々ありました。しかし、最近のモデルでは、この点が大きく改善されています。
以下の図は、PDF形式の表を正しく読み取り、表形式で生成AIが認識したものです。(決算書は公開されている任天堂の決算書)

このように高い精度で日本語や数値を読み込みつつ、表形式でデータを読み込むことができます。
一方で、データ量が多かったり、スキャン画像となると精度が低くなり誤字脱字が多い、もしくはそもそも読み取れない確率が高くなります。その場合は、私の経験よりChatGPTよりGeminiの方が成功確率が高いです。このような問題に直面した場合はGeminiで試してみてください。
まとめ:まずは「試して選ぶ」が生成AI導入の第一歩
生成AIを導入する際、重要なのは「自社業務に本当に使えるか」を見極めることですが、それは利用者側で判断する必要があり、決定するのは容易ではありません。見極めが難しい場合は、様々な生成AIやモデルを試してみることが重要です。LMArenaでは様々な生成AI・モデルを無料で利用できます。
また、文書作成やデータ整理、報告書の要約だけでなく、PDFや表データの読み込み精度も確実に進化しており、実務に直結した使い方が現実のものとなってきました。まずは一度、実際の自社データで生成AIを“試してみる”ことから始めてみてはいかがでしょうか。
最後に当社では生成AIを一度も使ったことがない中小企業を対象にDX講座を行っております。当講座では実践に重きを置き、講座内で生成AIやRPAを実際に使うことができます。厚生労働省からの助成金もありますので、興味のある方はぜひ当社にご連絡ください。
https://lp.accelc.co.jp/ai.rpa
経営コンサルタント 平田 紘基


