業務効率化 | ブログ・コラム

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カテゴリ:業務効率化

進化する生成AI:2025年に企業が知っておくべき2つのトレンド

2025.2.3

2023年3月、OpenAI社がChatGPT-4公開をきっかけに発生した生成AIブーム約2年経過しますが、生成AIの技術はさらに大きく進歩しています。昨年は、文章作成を得意とするClaudeやChatGPTでは業務効率化できない各業務に特化した生成AIなどが様々な生成AIが登場しました。この記事では今年、生成AIがどのように進歩していくと予想されているか紹介します。

生成AIは「使う時代」から「選ぶ時代」へ

ChatGPTを使いこなせ! ~業務効率化を実現する方法とポイント~

AIエージェント

AIエージェントとは、目標達成のために最適な手段を自律的に選択してタスクを遂行するAI技術のことです。一般的なチャット形式のLLMは、質問等を投げかけると会話として返事をするだけです。しかし、AIエージェントは、目的を達成するまで自ら思考して回答を導くことができます。そのため、複雑思考を必要とする問題や数理的思考を必要とする問題を解決するには適したモデルとなります。(ChatGPTの場合は、o1・o3のモデルのことを指します)

PC上の操作だけであれば、ベータ版ではありますが、すでにリリースされています。それが以下の動画です。

この動画は、PC上で会社情報を入力する動画ですが、その動作を完結するまで生成AIが自動で実行しています。まずは、エクセルリストに当該の会社があるか検索し、なければ、別のリストから当該会社の情報を検索しています。当該の会社情報が見つかれば必要な情報を必要な場所に転記しています。この程度のPC上の作業であれば、自動化することができます。

 

 

最適なLLMの選択

冒頭でもお伝えしたように、2025年1月末現在で様々な企業から様々なモデルのLLMが公開・販売されています。今後はさらに多くのLLMが登場すると考えられるため、ユーザー自身が用途や目的に応じたLLMの使用が重要になります。

  1. 機能面での選択

生成AIブームのきっかけとなったChatGPT-4と比較してどのような特徴があるか紹介します。

①ChatGPT-o1:推論能力が高く、数理的思考ができます。また、AIエージェントのように複数のステップを踏んで思考ができます。

②Claude:文章作成能力は高く、また、記憶できるトークン数は多いため、長文への対応力に優れています。

③Gemini:Google系のアプリとの連携が容易であり、最高性能のモデルであれば、o1やClaudeと同等の能力があります。

  1. 低価格での選択

2025年1月末、中国の企業がDeepseekというLLMを発表しました。執筆時点では詳細が分からない部分が多いですが、o1と同等の知能を持っているにも関わらず、Web版ではオープンソースで提供されていることから世界中に大きな衝撃を与えました。また、APIはChatGPTの1/10以下で利用できます。今後は生成AIの価格競争が起こるのではないかと考えられています。

資金力に乏しい中小企業は、低価格で高性能のLLMを利用できることから新たなビジネスチャンスの獲得や生産性向上に寄与すると考えられます。

機能面と価格面を考慮した上で、自社の課題に適したLLMの導入、究極的には仕事ごとや各個人の相性に合っているLLMの導入が不可欠になってくると私は考えています。

 

2025年も生成AIは大きな変革を遂げる1年になると考えられています。社内の業務効率化には引き続き生成AIが必要で、その差がさらに大きくなる1年とも言えます。積極的に最新の生成AIを社内に取り込み、業務効率化で競合他社との差別化を図りましょう。

 

経営コンサルタント

平田 紘基

AIはChatGPTだけじゃない!NotebookLMって知ってますか?

2025.1.22

今回は、googleが開発しているAI「NotebookLM」について、紹介します。

機能的には、以前ご紹介したGPTsとよく似ている感じではありますが、無料で使え、かつハルシネーション(AIの幻覚)が起きにくく、使えるのではないかと思い、紹介させていただきます。

「特定の資料をAIが理解して、その資料の情報に基づいて回答してほしい」といった場合に使えるAIです。

・当社では、補助金の公募要領を読み込ませて、質問に回答してもらうことで公募要領のどこに書いてあったのか探す手間が省ける

・公開されている特定分野の論文を読み込ませて、その内容を理解するために質問する

・会社で蓄積している資料を読み込ませて、それに対して質問、検索できるようにする

など・・・

1. ノートブックLMって何?GPTSとどう違うの?
「AIツールって色々あるけど、どれを選べばいいんだろう?」そんな悩みをお持ちの経営者の方も多いのではないでしょうか。

ノートブックLMは、社内の文書管理や情報整理に特化した便利なAIツールです。一方、ChatGPTのGPTSは、自分専用のChatGPTを作成できるもので、プロンプトで会話をしながら、自分オリジナルのGPTを作成することができるものです。

若干、用途が異なるのですが、特定の文章やアップロードした情報だけから回答してほしい場合は、NotebookLMが向いていると思います。

2.無料で導入可能
「AIツールって導入に手間とお金がかかりそう…」そんな不安を感じている方も多いと思いますが、NotebookLMは、無料で使えます。

3. 誰でも使える簡単操作
「でも、AIって難しそう…」と思っている方もいるかもしれませんが、NotebookLMは、非常にシンプルで導入が簡単です。

①まずは以下のサイトにアクセス
https://notebooklm.google/

②ノートブックを作成するの「作成」ボタンから進みます。

③ソースをアップロードします。

画面左側にアップロードしたファイルが表示されています。

④真ん中下のチャット欄から質問します。

これは補助金公募要領を読み込ませています。「加点措置について教えて」とチャットに質問すると、アップロードしたファイルの中を検索して、その記載位置とともに内容を解答してくれます。

めっちゃ便利です。

たとえば、「採択率を予測して」とちょっと無理難題を質問してみると・・・

アップロードしたソースには情報がないことを示したうえで、採択率に関連しそうなところを教えてくれます。

これは、NotebookLMは、アップロードしたファイルからのみ回答していることがわかります。

 

アップロードしたファイルをもとに以下のようなFAQを作成することもできます。下の画面右にあるようなクイズと書かれていますが、アップロードしたファイルの内容の理解促進するためのガイドもしてくれます。

 

私もまだまだ十分に使いこなせていませんが、NotebookLMの活用例には以下のようなものがあるとされています。

1. 議事録の作成: 会議の音声記録をアップロードし、自動で議事録を作成できます

2. 報告書の作成: 大量のデータや資料をアップロードし、AIにレポートの骨子を作成させたり、データ分析に基づいた洞察を得ることができます

3. 社内FAQ作成: 社内資料やマニュアルをアップロードし、AIにFAQを作成させたり、社員からの質問に自動応答させたりすることができます

4. 契約書の精査: 契約書をアップロードし、AIに重要な条項を抽出させたり、リスクを評価させたりすることで、契約内容の理解を深められます

5. テープおこしから記事作成: 取材などの音声をアップロードし、そこからAIに記事を作成させることができます

6. ビジネス書の内容をマインドマップ化: 書籍の内容をPDF化してアップロードし、AIに要約させた後、GPTsの「Whimsical Diagrams」を使ってマインドマップを作成できます

7. 小テストの作成: 「Study Guide」機能を使って、アップロードした資料に基づいた小テストを自動で作成できます

8. 市場調査レポートの要約とトレンド分析: 複数の市場調査レポートをアップロードし、比較・要約・トレンド分析を行うことができます

9. 社内ナレッジベースの自動生成: 社内資料をアップロードし、新入社員向けの要約されたナレッジベースを構築できます

これらの活用例により、NotebookLMは情報整理、分析、共有の効率を大幅に向上させ、ビジネスや研究の生産性を高めることができます。

「うちの会社には難しいかも…」と思われる前に、まずは小さな一歩を踏み出してみませんか?

きっと、想像以上の効果が得られるはずです。

もし、具体的な導入方法や活用方法について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。貴社の状況に合わせて、最適な使い方をご提案させていただきます。

中小企業診断士 岡原慶高

自分専用のGPT「MyGPTs」リリース!!ChatGPTがまたまた進化!!

 

RPAで業務効率化!RPAを使ったチェック処理の自動化(※実演動画あり)

2024.12.9

私が紹介するのは今回もマクロマンを用いたRPAについてです。RPAについては前回のブログ記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。

業務の生産性を大幅に向上させるツール:RPA(※実演動画あり)

RPAで業務効率化!RPAを使った請求書処理とアンケート集計の自動化(※実演動画あり)

 

中小企業は今、生産性向上が必須となっています。原材料費や人件費の高騰・人口減少に伴う人手不足などコスト上昇の一方で、商品・サービスの価格転嫁ができる商品開発や取引を増やし売上を増加させる必要があります。利益を確保し続けるためには、同じ人的資源で新たな業務を行う必要があり、生産性向上が必須です。その生産性向上の手法の1つにRPAがあります。

RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略称です。仕事上の作業を自動化する技術のことを指します。現在は、その中でも特にPC上の作業を自動化する技術を指しています。

RPAは、①反復的な作業の自動化できる、②人的エラーの削減、③作業効率性の向上、④従業員の業務負担軽減の4つの特徴があります。今回のブログでは、②~④の特徴に関連する業務の自動化に注目して紹介します。

全ての業務においてミスは、取引先の信頼を失ったり、会社の経営方針を大きく狂わせるなどマイナスの影響をもたらします。しかし、ミスする確率が多かれ少なかれ、どのような人間は必ずミスをします。このヒューマンエラーをなくすために人間は二重・三重チェックをしたり、別の方法で同じ結果になるかのチェック等を行っています。

特に中小企業ではヒューマンエラーをなくして信頼を獲得することは非常に重要なのですが、昨今の人手不足によりこの作業に人的資源を割くことは生産性が大きく低下する要因の1つと言えます。

ここでチェック業務について生産性を向上させるためにRPAを用いることができます。以下の動画は、大きな数値が同じ数値であるかRPAにより自動でチェックさせている実演動画です。人間であれば、大きな数値を1つ1つ丁寧に確認することは大きな負荷がかかると共に、数値のミスできないプレッシャーの中でチェック業務を行う必要があります。しかし、RPAを使えば、②ヒューマンエラーは0になり、③生産性は向上し、④心理的負担を軽減させることができます。

 

また、アルファベットや日本語の単語についても正しく認識して同じかどうかを判定することができます。

RPAを使いこなすことができれば、特にPC上での様々な業務を自動化できるため、生産性が大幅に向上します。RPAの1つであるマクロマンは無料で使えるため、経営コンサルタントとしてぜひ一度ダウンロードして使われることをおすすめします。

もし、RPA(マクロマン)に興味のある方は以下のURLからダウンロードしてみてください。

https://www.macroman.jp/form/partner-dl?utm_source=rpa_th_partner&utm_medium=form&utm_campaign=th_partner&utm_content=201241011

 

経営コンサルタント

平田 紘基

中小企業の未来を切り開く3つの鍵とは・・・

2024.11.26

皆さん、こんにちは。
アクセルコンサルティング株式会社の岡原です。

今、多くの中小企業が大きな壁に直面していると思っています。皆さんの中にもそのように感じている人もいるかもしれません。

人材不足・採用難、原材料費や経費の高騰、人件費の上昇…このような三重苦の中で、どのように企業を成長・継続させていけばよいのか、経営者の方の中には日々、想いを巡らせている方もいると思いますし、私も同じ思いです。

でも、ここで立ち止まってはいけません。
むしろ、このような時代だからこそ、新しい取り組みにチャレンジする絶好の機会であると考えています。

今回は、このVUCAともいわれる不透明な時代において、小規模・中小企業の成長と存続に欠かせない3つの戦略についてお話ししたいと思います。

1. 生産性向上:まずは現状を知ることから

「うちの会社の生産性って、実際どうなんだろう?」 こんな疑問を持ったことはありませんか?
政府の統計では、労働者1人あたりの年間付加価値で、中小零細企業が約459万円、中堅企業が774万円、大企業が1,375万円とされています。
これは、単に大企業は儲かってるよね、という話ではなく、従業員一人当たりに出せる人件費が大きく異なるということです。
今でも大企業と小規模企業では、賃金差が開いていると思いますが、今後もその傾向が続けば、さらに人材採用難、人材不足が小さな会社ほど加速してしまうことになります。

なので、この付加価値=生産性は重要なキーワードだと思っています。

生産性向上の第一歩は、実は現状把握なんです。
どの業務にどれくらいの時間がかかっているのか、どこに無駄があるのか…これを知ることから始めましょう。

そして、次に重要なのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。

  • 紙の書類をクラウドで管理する
  • 申請や承認をオンラインで行う
  • 業務データを経営に活かす

これらは、一度導入してしまえば、その後の業務効率化に大きく貢献してくれます。

当社では、特に事務部門の生産性向上のための業務分析から自動化ツール導入までの支援もしていますので、気軽にお問い合わせください。

2. 生成AI:新しい力を味方につける

「AI?うちには関係ないかも…」 そう思っていませんか?

実は、最新の生成AI技術は、中小企業こそ活用の可能性が大きいんです。
例えば、、、

  • 企画書や提案書の下書き作成
  • 商品説明文やSNS投稿の文章作成
  • カスタマーサポートやメールなどの返信文作成

これらは、従来なら多くの時間を要していた業務ですが、AIを使えば短時間で質の高い成果物が作れます。

AIは、この1年で飛躍的な進化を遂げ、さらに進化し続けています。
この生成AIの波に乗り、生産性向上や付加価値向上に活用していきましょう!

3. 価格戦略:価値を伝える勇気

「値上げしたいけど…お客様に理解してもらえるだろうか」 多くの経営者がこんな不安を抱えているのではないでしょうか。

でも、考えてみてください。
お客様が本当に求めているのは「安さ」でしょうか?
そうではないはずです。
お客様が求めているのは「価値」なんです。

  • 他社にない特徴的な商品やサービス
  • 手厚いアフターサポート
  • 心に残る顧客体験、心温まる接客など

これらの価値をしっかりと伝えることができれば、適正な価格への理解は得られるはずです。

今の時代に値上げの実施ができなければ、今後生き残っていくことは困難になる。
それくらいの重要度だと思っています。

 

未来に向けて

変化の激しい時代だからこそ、持続可能な経営が重要です。

  • 環境に配慮した事業展開
  • デジタル化による効率アップ → 様々なITツール、ノーコードツール、AI、RPAなどの活用
  • 働きやすい職場づくり

これらに取り組むことで、企業としての価値も高まり、社員の満足度も高めることができます。

最後に

これらの取り組みは、一朝一夕には進みません。
でも、一歩ずつでも着実に前に進んでいくことが大切です。
皆さんの会社も、この3つの鍵を使って、新しい扉を開いていけることを願っています。

中小企業診断士 岡原慶高

 

業務の生産性を大幅に向上させるツール:RPA(※実演動画あり)

RPAで業務効率化!RPAを使った請求書処理とアンケート集計の自動化(※実演動画あり)

事務作業効率化で生産性向上!人手不足を乗り越える3つの取り組み

2024.10.29

中小企業は今、生産性向上が必須となっています。その背景には、原材料費や人件費の高騰・人口減少に伴う人手不足などがあります。今後は限られた経営資源の中で利益を確保しつつ、将来的にどのように商品・サービスの価格転嫁を行っていくか、つまり生産性を向上させることが必須になっています。今回のブログではどの業種でも必ず行わないといけない事務作業の効率化・生産性向上について紹介します。

事務作業とは、一般的にオフィスや組織内で行われる日々の管理活動のことで、書類の作成、記録の保管、データ入力、通信の処理、ファイル整理などが含まれます。事務作業の主な目的は、組織の効率的な運営を支え、スムーズな情報の流れを確保することにあります。この事務作業には、以下の3つの問題点があります。

 

  1. 属人化しやすい
  2. 身体的負担(長時間残業、休日出勤)
  3. 心理的負担

 

1つ目の属人化とは、特定の個人に作業を依存する状態のことです。作業内容にあいまいな判断を必要とする作業が含まれているため属人化が起こります。ある作業に対して、特定の担当者の担当期間が長期化したり、高い専門性が必要になると属人化しやすくなります。

2つ目は、事務作業が社内の管理活動という重要な業務であり、必ずしなければならない作業であるために残業せざるを得ないという身体的負担を負う場合があります。属人化を理由に休日出勤したり、体調不良でも出勤しないといけないという負担も該当します。

3つ目は、重要な業務であるからこそミスできないというプレッシャーの中で作業を行う必要があります。心理的負担を軽減するために二重・三重のチェックを行いますが、その作業時間が増えると、身体的負担が増加します。

これら問題点を解決し、生産性を向上させるための施策として、以下の3つがあります。

 

  1. 業務フローの見える化
  2. アプリ・ソフトの利用
  3. RPAやマクロ機能の利用

 

1つ目の施策は、業務フローの見える化です。これは作業を矢印で記述し、作業の流れを示すとともに、作業で使っている書類が紙なのか、データなのかを記載します。記載例が以下の図のようになります。

この中で無駄な作業の流れがあればそれを削除して効率化します。また、事務作業処理後はデータで管理する場合が多いため、紙の書類はできるだけデータで扱えるようにデータ入力の時間を削減します。

2つ目のアプリ・ソフトは、エクセル処理よりもそれぞれの作業に特化した機能が搭載されており、誰でも分かる作業画面となっているので作業効率を大幅に高められます。

3つ目は、自動化コードを作成したり、ノーコードでPC上のロボットを作成して作業を自動化する方法です。RPAについては以前に当ブログで紹介していますのでそちらをご覧ください。

業務の生産性を大幅に向上させるツール:RPA(※実演動画あり)

RPAで業務効率化!RPAを使った請求書処理とアンケート集計の自動化(※実演動画あり)

2,3つ目の方法はデジタル化による業務効率化の方法です。1つ目の方法は主に作業を減らしたり、改善したりしますが、基本的には、作業は作業者が実施しなければなりません。一方、デジタル化による業務効率化はうまく使いこなせば、作業を自動化でき、作業者を配置する必要がなくなる場合もあります。つまり、最適な人員配置が可能となり、人手不足の中でも売上向上につなげることができます。生産性向上や業務効率化をお考えの会社はぜひ、業務フローの見直しや作業のデジタル化をしてみてください。

経営コンサルタント

平田 紘基