岡原です。
対象を創業者と後継者としていますが、「これから新しいことを始める経営者にお役に立つ情報を提供する」というコンセプトで書いています。
今回は、ビジネスアイデアをどのようにして考えていくのかということについてです。
毎年、いくつかの創業塾を担当させていただきますが、参加者の中で創業する業種が決まっている方とそうでない方がいます。
仮に創業する業種ややりたいことが決まっている方でも、再度様々な角度で創業するビジネスについて考えていただくことで、より成功しやすいビジネスに近づけていくことができます。
ここではビジネスアイデアを考えたり、広げていくために4つの視点があるのですが、今回は2つご紹介します。
1つ目は、「好きな事、得意な事」から創業分野を決めます。これは一般的に皆さん考えるので、説明は省きます。
2つ目は、「市場を見渡して考える」です。
①チャンスから考える
・これから5年、10年で増えていくものは?
・これから5年、10年で求められるものは?
・消費者や事業者が不満・不便・不自由・不快・不安と感じているものは?
・これから感じると考えられるのは?
・自分自身が不満・不便・不自由・不快・不安と感じているものは?
・業界では昔からこれが当たり前・・・を打ち破るものは?
要するに、1つはこれから伸びていく可能性があるマーケットで創業することを考えるということと、ニーズをしっかりと考えようということです。
多くの方は、創業する分野での技術や経験があり、商品やサービスを提供することが可能な状態にあります。しかし、よく抜け落ちてしまうのは、「どんなニーズに対応するか」です。
そのためには、その市場は伸びるのか? どんなお客さんの困りごとを解決するのか? を考えて、創業分野を再度考えていきます。
もうひとつの視点は、「業界では昔からこれが当たり前」と思われていることを。打ち破ることができれば、その事業は大きくブレークスルーできる可能性があります。
例えば、10数年前、印刷業界では営業担当者がお客様のところに足繁く通い、打ち合わせを重ねながら、受注しての納品するという仕事のやり方が当たり前でした。
その当たり前を打ち破ったのが、「印刷通販」という業態です。ネットでデータを入稿して、発送するというビジネスの形態ですね。
当時は、そんなやり方成功するはずがない!と言われていましたが、そのマーケットは確実に大きくなり、今では多くの印刷通販の会社が存在しています。
価格ドットコム、10分の身だしなみで知られるQBハウスなんかも、顧客志向で業界の常識を打ち破って成長したのではないでしょうか。
既に会社を経営されている方とお話ししていても、たまにあるのですが、「それは業界ではやらないんです」とか「それはうちの業界では無理です」と聞くことがあるのですが、私はそこにビジネス成長のヒントが隠されている可能性があるといつも感じています。
柔軟な経営者はそこに商機を見いだしていくために、どうしたらいいかを考えているように思います。
②「社会課題」から探す
事業上の最大の機会は、新技術、新製品、新サービスではなく、社会の問題の解決 、すなわち 社会的イノベーション にある(P.F.ドラッカー著:マネジメント[エッセンシャル版]: 基本と原則)
もうひとつは、社会課題から創業分野を考えてみるということです。
皆さんの周りにも様々な社会課題があります。
最近、多くの企業でも経営計画に取り込まれているSDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)もその一つの視点になります。
もう少し身近なことでも、様々な社会課題、地域課題を考えながら、その困りごとをビジネスで解決する方法を考えていきます。
少子化、過疎化、高齢化、買い物難民・・・様々なものがありますが、皆さんの身近なことから考えていきましょう。
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