2月, 2025 | ブログ・コラム

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2025年02月の投稿

「採用」より「働きたくなる職場づくり」が鍵

2025.2.19

阪本です。「求人を出しても応募が来ない」「せっかく採用してもすぐに辞めてしまう」——。そんな悩みを抱える経営者の方は多いのではないでしょうか。先日、人材確保をテーマに講演をさせていただきました。準備をしながら、そして経営者の方々と意見を交わしながら改めて感じたのは、「人材確保=採用活動」ではなく、そもそも働きたくなる職場をつくることが最優先だ」ということでした。

事例として紹介させていただいた会社は、採用の仕組みが特別に優れているというよりも、働きたいと思える仕掛けづくりをしている、そして生き生きと働き続きけるための工夫があることが共通点でした。そして、そんな会社は「一緒に働きたい」「この会社を知人に紹介したい」と自然に人が集まるのです。

「今いる人を活かす」「職場の魅力を高める」「関係性を強化する」の3つの視点から、人材確保につながる職場づくりについてお話しします。

今いる人を活かす:人が辞めにくい職場とは?

「人材確保=新しい人を採ること」ではありません。まずは、今いる人が活躍できる職場をつくることが最優先です。大企業と比較して中小企業の退職理由を見ると、「給料が低いから」という理由もありますが、「成長の実感がない」「職場の人間関係が悪い」「働きづらい」など、環境面が大きな要因になっていることが分かります。逆に言えば、待遇を大きく変えなくても、環境を整えることで、人材流出を防ぐことができるのです。

ある製造業の会社では、社内での「スキルの見える化」を進めたところ、若手の離職率がぐっと下がりました。それまでは、日々の仕事に追われる中で「自分が成長している実感がない」という声が多く、辞めてしまう人も少なくなかったのです。そこで、仕事を細かくスキルレベルに分け、どの仕事ができるようになったかを社内で共有できるようにしたところ、「自分ができることが増えている」と実感できるようになり、意欲が上がったそうです。また、「承認の文化」を取り入れた会社では、コミュニケーションが活発になり、社員同士の関係性が良くなったことで、人が辞めなくなったという事例もあります。

 

職場の魅力を高める:求職者に選ばれる会社とは?

 

「うちは大企業と比べたら、条件が悪いし、人も来ない」と諦めてしまっていませんか?確かに、大企業と待遇や知名度で競争するのは難しいかもしれません。でも、中小企業ならではの強みを活かせば、「ここで働きたい」と思ってもらうことは十分可能です。従業員が「この会社なら知人を紹介したい」と思えるような職場づくりを進めたところ、離職率が下がり、採用コストも削減できたといいます。「知り合いに紹介したくなる会社」というのは、それだけ働く環境が整っているということです。また、求職者にとって「実際に働くイメージが持てるかどうか」は非常に重要です。ある会社では、採用ページに社員の「1日の流れ」や職場の雰囲気が分かる写真を掲載することで、応募者とのミスマッチが減ったそうです。「仕事の内容がよく分からない」「どんな人が働いているか分からない」といった不安を取り除くことが大切です。

関係性を強化する:チームワークのある職場をつくる

以前のブログでも書いてきたように、職場の「関係性の質」が、人材確保にも直結しています。「採用活動」より「働きたくなる職場づくり」が大切です。「今いる人が辞めず、働きがいを感じる職場づくり」こそが、結果的に人材を引き寄せる最大の要素です。人手不足の中「どうすれば求職者に選ばれるか?」と考えることも大切ですが、まずは「今いる人が、この会社で働き続けたいと思えるか?」を問い直してみてください。

職場の雰囲気を変えるのは、小さな工夫からでも十分可能です。

明日からできる一歩を踏み出し、働きたくなる職場づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか?そのツールとして「承認力向上研修」「持ち味発見ワークショップ」も有効ですよ~

持ち味カードを使って楽しく「自己理解・他者理解」 他者から見た自分の新たな見え方を知れることもうれしく 他者への関心も高まりチームワークあふれる組織作りに役立つ仕掛けがたくさん。

①持ち味発見ワークショップ

②承認力向上研修

中小企業診断士 阪本 純子

進化する生成AI:2025年に企業が知っておくべき2つのトレンド

2025.2.3

2023年3月、OpenAI社がChatGPT-4公開をきっかけに発生した生成AIブーム約2年経過しますが、生成AIの技術はさらに大きく進歩しています。昨年は、文章作成を得意とするClaudeやChatGPTでは業務効率化できない各業務に特化した生成AIなどが様々な生成AIが登場しました。この記事では今年、生成AIがどのように進歩していくと予想されているか紹介します。

生成AIは「使う時代」から「選ぶ時代」へ

ChatGPTを使いこなせ! ~業務効率化を実現する方法とポイント~

AIエージェント

AIエージェントとは、目標達成のために最適な手段を自律的に選択してタスクを遂行するAI技術のことです。一般的なチャット形式のLLMは、質問等を投げかけると会話として返事をするだけです。しかし、AIエージェントは、目的を達成するまで自ら思考して回答を導くことができます。そのため、複雑思考を必要とする問題や数理的思考を必要とする問題を解決するには適したモデルとなります。(ChatGPTの場合は、o1・o3のモデルのことを指します)

PC上の操作だけであれば、ベータ版ではありますが、すでにリリースされています。それが以下の動画です。

この動画は、PC上で会社情報を入力する動画ですが、その動作を完結するまで生成AIが自動で実行しています。まずは、エクセルリストに当該の会社があるか検索し、なければ、別のリストから当該会社の情報を検索しています。当該の会社情報が見つかれば必要な情報を必要な場所に転記しています。この程度のPC上の作業であれば、自動化することができます。

 

 

最適なLLMの選択

冒頭でもお伝えしたように、2025年1月末現在で様々な企業から様々なモデルのLLMが公開・販売されています。今後はさらに多くのLLMが登場すると考えられるため、ユーザー自身が用途や目的に応じたLLMの使用が重要になります。

  1. 機能面での選択

生成AIブームのきっかけとなったChatGPT-4と比較してどのような特徴があるか紹介します。

①ChatGPT-o1:推論能力が高く、数理的思考ができます。また、AIエージェントのように複数のステップを踏んで思考ができます。

②Claude:文章作成能力は高く、また、記憶できるトークン数は多いため、長文への対応力に優れています。

③Gemini:Google系のアプリとの連携が容易であり、最高性能のモデルであれば、o1やClaudeと同等の能力があります。

  1. 低価格での選択

2025年1月末、中国の企業がDeepseekというLLMを発表しました。執筆時点では詳細が分からない部分が多いですが、o1と同等の知能を持っているにも関わらず、Web版ではオープンソースで提供されていることから世界中に大きな衝撃を与えました。また、APIはChatGPTの1/10以下で利用できます。今後は生成AIの価格競争が起こるのではないかと考えられています。

資金力に乏しい中小企業は、低価格で高性能のLLMを利用できることから新たなビジネスチャンスの獲得や生産性向上に寄与すると考えられます。

機能面と価格面を考慮した上で、自社の課題に適したLLMの導入、究極的には仕事ごとや各個人の相性に合っているLLMの導入が不可欠になってくると私は考えています。

 

2025年も生成AIは大きな変革を遂げる1年になると考えられています。社内の業務効率化には引き続き生成AIが必要で、その差がさらに大きくなる1年とも言えます。積極的に最新の生成AIを社内に取り込み、業務効率化で競合他社との差別化を図りましょう。

 

経営コンサルタント

平田 紘基