今回は、googleが開発しているAI「NotebookLM」について、紹介します。
機能的には、以前ご紹介したGPTsとよく似ている感じではありますが、無料で使え、かつハルシネーション(AIの幻覚)が起きにくく、使えるのではないかと思い、紹介させていただきます。
「特定の資料をAIが理解して、その資料の情報に基づいて回答してほしい」といった場合に使えるAIです。
・当社では、補助金の公募要領を読み込ませて、質問に回答してもらうことで公募要領のどこに書いてあったのか探す手間が省ける
・公開されている特定分野の論文を読み込ませて、その内容を理解するために質問する
・会社で蓄積している資料を読み込ませて、それに対して質問、検索できるようにする
など・・・
1. ノートブックLMって何?GPTSとどう違うの?
「AIツールって色々あるけど、どれを選べばいいんだろう?」そんな悩みをお持ちの経営者の方も多いのではないでしょうか。
ノートブックLMは、社内の文書管理や情報整理に特化した便利なAIツールです。一方、ChatGPTのGPTSは、自分専用のChatGPTを作成できるもので、プロンプトで会話をしながら、自分オリジナルのGPTを作成することができるものです。
若干、用途が異なるのですが、特定の文章やアップロードした情報だけから回答してほしい場合は、NotebookLMが向いていると思います。
2.無料で導入可能
「AIツールって導入に手間とお金がかかりそう…」そんな不安を感じている方も多いと思いますが、NotebookLMは、無料で使えます。
3. 誰でも使える簡単操作
「でも、AIって難しそう…」と思っている方もいるかもしれませんが、NotebookLMは、非常にシンプルで導入が簡単です。
①まずは以下のサイトにアクセス
https://notebooklm.google/
②ノートブックを作成するの「作成」ボタンから進みます。
③ソースをアップロードします。
画面左側にアップロードしたファイルが表示されています。
④真ん中下のチャット欄から質問します。
これは補助金公募要領を読み込ませています。「加点措置について教えて」とチャットに質問すると、アップロードしたファイルの中を検索して、その記載位置とともに内容を解答してくれます。
めっちゃ便利です。
たとえば、「採択率を予測して」とちょっと無理難題を質問してみると・・・
アップロードしたソースには情報がないことを示したうえで、採択率に関連しそうなところを教えてくれます。
これは、NotebookLMは、アップロードしたファイルからのみ回答していることがわかります。
アップロードしたファイルをもとに以下のようなFAQを作成することもできます。下の画面右にあるようなクイズと書かれていますが、アップロードしたファイルの内容の理解促進するためのガイドもしてくれます。
私もまだまだ十分に使いこなせていませんが、NotebookLMの活用例には以下のようなものがあるとされています。
1. 議事録の作成: 会議の音声記録をアップロードし、自動で議事録を作成できます
2. 報告書の作成: 大量のデータや資料をアップロードし、AIにレポートの骨子を作成させたり、データ分析に基づいた洞察を得ることができます
3. 社内FAQ作成: 社内資料やマニュアルをアップロードし、AIにFAQを作成させたり、社員からの質問に自動応答させたりすることができます
4. 契約書の精査: 契約書をアップロードし、AIに重要な条項を抽出させたり、リスクを評価させたりすることで、契約内容の理解を深められます
5. テープおこしから記事作成: 取材などの音声をアップロードし、そこからAIに記事を作成させることができます
6. ビジネス書の内容をマインドマップ化: 書籍の内容をPDF化してアップロードし、AIに要約させた後、GPTsの「Whimsical Diagrams」を使ってマインドマップを作成できます
7. 小テストの作成: 「Study Guide」機能を使って、アップロードした資料に基づいた小テストを自動で作成できます
8. 市場調査レポートの要約とトレンド分析: 複数の市場調査レポートをアップロードし、比較・要約・トレンド分析を行うことができます
9. 社内ナレッジベースの自動生成: 社内資料をアップロードし、新入社員向けの要約されたナレッジベースを構築できます
これらの活用例により、NotebookLMは情報整理、分析、共有の効率を大幅に向上させ、ビジネスや研究の生産性を高めることができます。
「うちの会社には難しいかも…」と思われる前に、まずは小さな一歩を踏み出してみませんか?
きっと、想像以上の効果が得られるはずです。
もし、具体的な導入方法や活用方法について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。貴社の状況に合わせて、最適な使い方をご提案させていただきます。
中小企業診断士 岡原慶高