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2025年の投稿

ついにGPT-5が7月登場!ビジネスに効く5つの進化ポイントを解説

2025.7.7

日々、生成AIは進歩していますが、OpenAIから最近注目の情報が発表されました。それは最新モデルGPT-5が今年の7月にリリースされるという情報です。今回のブログでは、ChatPGT-5について、正式に公表されている情報をもとに紹介します。ChatGPTだけでなく、生成AIの全体像を知りたい方は以下をクリックしてご覧ください。

今どきの生成AIは何ができる?生成AIアプリの全体像と代表サービスまとめ【2025年版】

 

◎GPT-5の主な変更点

  1. より強力な推論と計画能力

GPT-4で課題とされてきた「長期的な文脈把握」や「論理的推論」「マルチステップの思考」について、GPT-5では大幅な強化が予想されています。

  1. 超長文を理解できるようになる

GPT-4は12.8万トークンが限界でしたが、GPT-5は推定100万トークンと現在の10倍程度に処理能力が強化されるとの報道があります。これにより、書籍1冊レベルのドキュメント処理や複雑な業務フローの処理が可能になると見られています。

  1. マルチモーダルの進化版

GPT-5ではさらに「動画理解」や「3D情報」への対応が進む可能性があり、Soraなど動画生成技術との連携も注目されている。

  1. 機能の統合

従来は、LLMのモデルの選択やDeep Researchの選択、Canvas機能などを選択しないと使えませんでした。しかし、GPT-5ではプロンプトの内容から推論して回答に必要な機能を自動で選択できるようになります。

  1. 無料で使える

現在出ている情報として、制限はかかる状態となるがGPT-5は無料で使えると言われています。有料版になると制限がなくなったり、更に優秀なLLMモデルを使えるというオプションがつくのではないかと報道されています。

 

◎メリット

  1. 誰でも使いやすくなる

LLMモデルの選択など不要となり、ChatGPTの知識やノウハウがない人でも生成AIが自動で最適な回答をするために様々な機能を自動で使うようになります。

  1. 無料でもお試し可能

どのような制限がかかるか公開はされていませんが、GPT-5という最新モデルを無料で使うことができます。

 

◎デメリット

  1. 専門性の高い回答を得る場合は、利用者はある程度の学習が必要

生成AIはその人のレベルに合わせて回答するため、プロンプトに専門的な言葉を入れる必要があります。GPT-5の回答を仕事で使う場合は、生成AIのリサーチ機能等を使って生成AIから学んだり、LLMの使い分けなどが必須になります。

  1. 自分が欲しい回答を得るまでに時間がかかる可能性がある

GPT-5は答えを得るまで、複数のステップを自動的に踏んで回答します。この思考回路は、現在は非公開であり、公開の予定はありません。そのため、その思考と利用者の思考が大きく乖離していると欲しい回答を得るまでに時間がかかることになります。

このようにGPT-5を仕事で使う場合は、ChatGPTの機能を十分に理解した上で使わないと生産性が低下することになります。

 

GPT-5はマルチモーダル、長文文脈、推論力、エージェント機能がすべて使えるようになり、より「人間らしさ」がさらに高まると予想されています。本ブログでもGPT-5について新たな情報が入り次第、紹介していきますのでGPT-5がリリースされるまで待ちましょう。

 

経営コンサルタント

平田 紘基

AIに頼りつつも5Sを見直してみよう

2025.6.25

阪本です。

今回は古典的なテーマを取り上げてみます。

なぜ今、5Sを見直す必要があるのか?

先日、中小企業の経営者層向けに京都府の補助金に関わる生産性向上セミナーを数回開催しました。5s・3S・カイゼンの視点から生産性向上を図る取り組みをしていこうという補助金です。5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)は多くの企業で導入済みのはずですが、形だけになって効果を生んでいないケースも少なくありません。実際、「うちでは5Sはやっているつもりだけど……」という声も多く聞かれました。では “基本” と言われる5Sが、なぜ今、京都府の補助金のテーマにもなっているのか、やはり労働力不足の中、より生産性を上げようと思った時の基本となることを見直すことが意図されています。補助金は事業者に気づいてほしい行政からの意図があってのものです。

最近の補助金では、より効率化できる働き方のための環境整備に、それによる生産性向上と給料の上昇が目指されています。

セミナーでの気づき~5Sはやっている“つもり”?~

 

5Sの基本と誤解~それは単なる清掃活動ではない~

こうした気づきを受けて、セミナーでは改めて5Sの基本に立ち返りました。5Sとは整理(必要なものと不要なものを分け、不要物を捨てる)、整頓(使うものを誰もがすぐ取れる所に置く)、清掃(職場や設備を常に清潔に保ち異常を見つける)、清潔(3Sを維持して標準化する)、(決めたルールを守る習慣付け)という5つの柱からなる活動です。よく「5S=掃除」と思われがちですが、それは大きな誤解であり、5Sは単なる美化活動ではなく、職場全体の効率と安全性を高めるために不要なものを取り除き、必要なものを誰もが使いやすいよう整えるための仕組みとして取り組むものです。現場が忙しいとつい後回しにされがちな清掃も、「単に掃除すればOK」ではなく、清掃しながら機械の不具合に気づく、ホコリの蓄積を防いで故障を未然に防ぐ、といった 職場の改善活動 として捉えることが重要です。さらに「躾(しつけ)」まで含めて推進することで、決められたことを守る企業文化の醸成や人材育成にもつながっていきます。そこにチーム制を取り入れることでみんなで取り組むという意識がチームワークの醸成になります。

 

何より、5Sを正しく実践すれば作業時間の短縮やヒューマンエラー削減、転倒事故の防止、コスト削減といった多くのメリットが得られて職場の安全衛生意識も高まるんです。つまり5Sは現場をキレイにすること自体が目的ではなく、働きやすい環境づくりを通じて業務改善や安全管理に直結する基盤づくりなのだと再認識する時間となりました。

セミナーでは参加者同士でチェックリストを使って現場の状況を振り返りました。「5Sはやっているつもりだったが、見直すと抜けが多い」――例えば、倉庫の奥にはいつの間にか不要な在庫品が残ったままになっていたり、作業場の通路に一時的に置いた荷物が常態化して動線を邪魔していたりと、5Sが徹底できていない実例が次々とあります。「普段から整理整頓しているつもりでも、動線や物の配置についても、「よく考えたら無駄な動きが多い配置になっていた」など多くの現場で「5Sの基本」が意外と徹底できていない現状を見直す時間となりました。

【事例】

工具や備品の定位置管理 – 工具や治具、一つひとつに「ここに戻す」という指定位置を決め、ラベルやマークで表示します。ある製造業では、この定置管理によって「無い物が一目でわかる」状態を作り、工具探しの時間を大幅に削減することに成功しました。使ったものを所定の場所に戻すルールを徹底することで、探し物に費やすムダな時間が消え、生産性向上に直結します。

 

作業動線の見直し – 現場のレイアウトや人の動きをマップに書き出し、ムダな移動がないか検証します。先ほどの企業では、作業位置(レイアウト)を見直すことで 移動時間のムダを削減できた部署もあったそうです。頻繁に使う道具や部品は作業者の近くに置く、重い材料はなるべく移動距離を短くする位置に配置するなど、「最短・最速で仕事ができる動線」を意識したレイアウト変更がポイントです。

 

見える化の工夫 – 5Sの現場では「誰が見ても分かる」状態づくりが大切です。例えば床にテープで境界線を引いて材料置き場や通路を明示し、決められた場所以外に物が置かれていれば一目で気づけるようにします。工具棚にシルエット(型紙)を貼り、工具が欠けていればすぐ判別できるようにする会社もあります。こうした 目で見て分かる仕掛け によって、現場全員が整理整頓を維持しやすくなり、「あれがない」「どこに片付けた?」という無駄を防止できます。小さな工夫ですが、積み重ねることで大きな効率化につながります。

 

これらの他にも「5S掲示板」でビフォーアフターの写真を共有して改善意識を高める、5Sチェックリストをデジタル化して改善点を記録・分析する等、各社が創意工夫を凝らしています。大切なのは、自社の現場に合った工夫を見つけ、継続することです。

協力隊時代に事務所掲示用に作った英語バージョン

協力隊時代に事務所掲示用に作った英語バージョン

まとめ~現場改善の出発点を経営者が率先垂範する~

セミナーを通じて改めて感じたのは、5Sこそ現場改善の出発点だという原点的な事実です。どんな最新技術を導入しようとも、職場が整理整頓されていなければ本当の生産性向上は望めません。言い換えれば、5Sが徹底されて初めて問題点やムダが可視化され、さらなる改善活動(カイゼン)につながります。だからこそ、今こそ経営者自らが5Sに率先して取り組み、その 「本質的な価値」を現場に伝えること が求められます。5Sは古くて地味な取り組みに思えるかもしれませんが、必ず現場力の向上と会社全体の生産性アップにつながることを気づいていただけました。「整理・整頓・清掃・清潔・躾」――今一度この原点に立ち返る、私自身も仕事だけでなく、身の回りも気にしてみようと思います。


 

中小企業診断士 阪本純子

中小企業の業務効率化を実現する「NotebookLM」活用ガイド

2025.6.13

過去のブログはこちらから!

AIはChatGPTだけじゃない!NotebookLMって知ってますか?

ChatGPT vs NotebookLM 便利なのはどっち??

経営者の皆様、こんなお悩みはありませんか?

  • 「膨大な社内資料があるのに、必要な情報をすぐに見つけられない」
  • 「ベテランのノウハウが属人化し、新人指導に時間がかかる」
  • 「同じ作業を何度も繰り返し、時間を浪費している」

限られたリソースで成果を上げるためには、眠っている資料を”使える資産”に変える必要があります。本記事では、GoogleのAIノートツールNotebookLMを活用し、日々の情報整理や業務効率化を実現する方法をご紹介します。

1. NotebookLMとは?

NotebookLMは、GoogleのAI「Gemini」を搭載したリサーチアシスタントツールです。PDFやWord、PowerPoint、Googleドキュメント、YouTube動画、音声ファイルなど、手元の資料をアップロードするだけで、AIが内容を理解・要約・検索してくれる”AI付きノート”です。

特徴

  • クローズド型AI:インターネット全体ではなく、アップロードした自社資料のみをソースに回答
  • 正確性の担保:回答には必ず引用元を明示し、事実確認をサポート
  • すぐに使える:Googleアカウントがあれば無料でスタート可能

※最大の特徴は、ハルシネーション(AIの幻想)がほぼないということです。また、ウェブ検索したりしてチャットをアウトプットするのではなく、特定資料(ソース)に基づいて回答してくれ、なおかつ引用元を示してくれるので、ファクトチェックがやり易くなっています。

ココで言う「ソース」というのは、NotebookLMが検索に使うデータのことで、自分が持っているファイルや行政公表資料(法律、規約、補助金公募要領など)をインプットしたもののことを言います。

2. 対応ソース形式と活用シーン

PDFファイル

  • 活用例:契約書や業界レポートの要約・重要条項の確認
  • メリット:
    • 長文PDFでも「解約条件は?」と質問すれば即答
    • 図表付き資料のグラフ傾向もAIが解説
  • 注意点:
    • スキャンPDFはOCR処理された文字情報が必要

テキストファイル(.txt/Markdown)

  • 活用例:議事録やメモの要点抽出、日報の自動要約
  • メリット:
    • 「決定事項は?」で箇条書き出力
    • コピー&ペーストで手軽に取り込み
  • 活用シーン:
    • 会議後すぐに要点だけを共有したいとき

Wordファイル

  • 活用例:提案書やマニュアルの内容チェック、FAQ自動生成
  • メリット:
    • 「提案の要旨は?」と聞くだけで即座に要約
    • 資料から自動でFAQや学習ガイドを作成
  • 活用シーン:
    • 新人研修用の想定問答集を瞬時に作りたいとき

PowerPoint/Googleスライド

  • 活用例:プレゼン資料の包括サマリー、特定スライドの深掘り
  • メリット:
    • 全スライドの要点を一気に把握
    • グラフ・図表の傾向説明もAIが実施
    • 要約を元にパンフレットやナレーション原稿を自動生成
  • 活用シーン:
    • 取引先からの長大な提案資料を短時間で理解したいとき

Googleドキュメント・Googleスライド

  • 活用例:社内Wikiや議事録の横断検索、運用マニュアルのQA
  • メリット:
    • Google Driveから直接インポート
    • 「○○の手順は?」で即答する運用QA機能
  • 注意点:
    • 原本が更新されても手動で同期が必要

YouTube動画・音声ファイル

  • 活用例:会議の録音データ分析、研修動画の要約
  • メリット:
    • 音声・動画の自動文字起こしと要約
    • 会議から議事録を自動作成
    • 研修動画から学習ガイドを生成
  • 対応形式:MP3、WAV、M4A形式
  • 注意点:
    • YouTube動画は公開から72時間以上経過したもののみ対応

3. 音声生成機能で”耳から”インプット

NotebookLMには、資料内容をAIナレーター2人の掛け合い形式で読み上げる「音声概要(Audio Overview)」機能があります。2025年4月より日本語を含む50以上の言語に対応し、日本語での実用的な利用が可能になりました。

なかなか流暢な日本語でしゃべります。一度試してみてください。

  • メリット:
    • 隙間時間で効率的に情報収集
    • 対話形式で聞きやすく記憶に残りやすい
    • 音声ファイルをダウンロードして外出先でも視聴可能
    • 社内ポッドキャストとして共有可能
  • 留意点:
    • 要約中心なので細部は省略される
    • AI要約の誤り防止のため、重要点は必ずテキストでも確認
    • 無料版は1日3回まで(Plusは20回)

4. プラン比較と料金

無料版

  • 料金:完全無料(Googleアカウントがあれば利用可能)
  • 制限:
    • ノートブック数:最大100個
    • 1ノートブックあたりのソース:最大50個
    • 1日のチャットクエリ:最大50件
    • 音声概要生成:1日3回まで

NotebookLM Plus(有料版)

  • 料金:Google One AI プレミアム(月額2,900円)に含まれる
  • 拡張機能:
    • ノートブック数:最大500個(5倍増加)
    • 1ノートブックあたりのソース:最大300個(6倍増加)
    • 1日のチャットクエリ:最大500件(10倍増加)
    • 音声概要生成:1日20回まで
    • 高度なアクセス権限コントロール(チャットのみ共有など)
    • 回答スタイルと長さのカスタマイズ機能

5. 導入ステップ

1. 対象業務の選定

  • 文書参照が多い営業提案、補助金申請、人事労務などをピックアップ

2. 資料の整理とデジタル化

  • 紙資料はOCR対応でスキャン、デジタル資料を階層整備

3. 社員教育・定着

  • 実際に試しながら運用してみる。全社展開する場合は、ルール策定

6. セキュリティと注意事項

データの取り扱い

  • 学習データ利用:アップロードした資料はAIの学習データとして使用されない
  • プライバシー保護:業界標準のセキュリティ対策で保護
  • 機密情報:重要な機密情報のアップロードは避ける

まとめ

NotebookLMは、中小企業の限られたリソースを最大限に活用するための強力なツールです。無料版でも十分な機能が提供されており、まずは試しに導入してみることをおすすめします。業務の効率化と情報活用の改善に大きな力を貸してくれるはずです。

まずは無料版で身近な業務資料を1つアップロードし、NotebookLMの威力を体感してみませんか?

中小企業診断士 岡原慶高

今どきの生成AIは何ができる?生成AIアプリの全体像と代表サービスまとめ【2025年版】

2025.5.23

生成AIが登場してからも生成AIはものすごい勢いで進化を続けています。文章、画像、音声、プログラミング、資料作成に至るまで、あらゆる分野で生成AIが活用されるようになっています。本記事では、下の「生成AIの全体図」をもとに、現在使われている主な生成AIの利用方法と、それぞれの代表的なアプリケーションについて紹介します。

本記事では、生成AIの利用方法を以下の6つに分類して紹介します。

  1. LLM(大規模言語モデル)
  2. 画像・動画生成
  3. 音声生成
  4. プログラミング補助
  5. 資料作成効率化
  6. 情報整理・検索アシスタント

 

  1. LLM(大規模言語モデル) 代表アプリ:ChatGPT、Anthropic Claude

LLMは自然な対話だけでなく、文章生成、要約、翻訳など多岐にわたる用途に対応可能です。たとえば、ブログ執筆やメール作成、資料の要約など、日常業務の多くを自動化・効率化できます。また、画像やプログラミング作成など言語タスク以外の業務でも用いることができます。

  1. 画像・動画生成 代表アプリ:Canva

画像や動画の生成は、広告、SNSコンテンツ、資料作成などに大きなインパクトをもたらします。特にCanvaはテンプレートベースのデザインをAIが提案してくれるなど、デザイナーでない人でもプロ並みのコンテンツを作成できます。

  1. 音声生成 代表アプリ:SUNO

音声生成は、ナレーションやBGM生成などに活用されており、オリジナルの音楽やボイスコンテンツをAIが自動生成します。

  1. プログラミング作成 代表アプリ:Bolt

コードの自動生成できるツールは、自然言語で仕様を書くと自動でコードを作成してくれるため、エンジニアでない人でも比較的簡単にアプリを作成することができます。プログラミング作成については以前、ブログで紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。

生成AIを使って無料でホームページ・Webアプリを作ってみよう!

  1. 資料作成効率化 代表アプリ:Gamma、Napkin

Napkinはアイデアを視覚的に整理するのに役立ち、Gammaはスライド資料の生成に特化しています。これらを活用すれば、企画書やプレゼン資料の作成時間が大幅に短縮されます。

  1. 情報整理・検索アシスタント 代表アプリ:Perplexity AI、NotebookLM

Perplexity AIはWebリサーチの効率化に役立ち、NotebookLMは社内の文書管理や情報整理に特化したツールになります。NotebookLMについては以前、ブログで紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。

AIはChatGPTだけじゃない!NotebookLMって知ってますか?

ChatGPT vs NotebookLM 便利なのはどっち??

今後の展望と使いこなしのポイント

これらの生成AIツールは、単独で使うだけでなく、複数を組み合わせて使うことでさらに威力を発揮します。例えば、パワーポイントで資料を作る際、ChatGPTで構成を考え、Gammaでスライドを作り、Canvaでデザインを整える…といった順序で資料を作成していきます。また、生成AIは「誰でも使える」ことが強みです。専門知識がなくても、直感的な操作でアウトプットが得られるため、ビジネス、教育、クリエイティブの現場で急速に浸透しています。

 

本記事では、生成AIの全体像を示す図をもとに、分野ごとの代表的なアプリとその特徴をご紹介しました。生成AIの進化の波に乗り遅れないためには、まずは自分の目的や業務に合った分野のツールから触れてみましょう。

 

経営コンサルタント

平田 紘基

継続的に取り組む、しなやかな組織づくり 〜会社内外の人と関係性を紡ぐ〜

2025.5.15

阪本です。

最近、縁あって家で蚕を育て始めました。桑の葉を食べてどんどん大きくなり繭をつくっていく神秘に魅了されている最近です。

そんなこともあって「紡ぐ」という言葉の尊さを感じつつ今回のブログを書いています。

前回関係性がすべてということも伝えました。

私はこれまで、「組織づくり」や「人が辞めない会社」について継続的に発信してきました。今回はその延長として、「事業承継」をテーマに、私の考えや取り組みをお伝えします。

4月から、京都府事業承継・引継ぎ支援センターでも仕事をさせていただいています。私自身も日頃お手伝いする企業や、このブログで紹介した会社の多くが、2代目・3代目の経営者であることに改めて気づきました。創業者が現役であっても、ご家族がすでに会社で働いていたり、将来的に家族に継いでもらいたいと考えていたりするケースも多く見られます。

■ 事業承継はスタート地点

「事業承継」と聞くと、株式譲渡や代表権の移転など、形式的な手続きに目が行きがちです。しかし実際には、「承継してからが本番」なのです。

経営者が変わるというのは、企業にとって大きな転換点。特に後継者が家族や身近な従業員の場合、互いに「わかっているはず」との思い込みが、逆にコミュニケーションの摩擦を生むことがあります。

そこで重要になるのが、PMI(Post Merger Integration)の考え方です。これは単なるM&A後の手法ではなく、中小企業の事業承継においても、「経営の引き継ぎ」と「組織文化・信頼の引き継ぎ」をセットで考えるべきだと感じています。

■ 「理念への共感」から始まる新たなチームづくり

これまでにご紹介した宮田運輸さん、木村石鹸さん、井上株式会社さんなども、承継をきっかけに組織のリ・デザインを実践され、「人が辞めない会社」「関係性の良い職場」へと進化しています。

彼らの共通点は、先代から受け継いだ理念を単に継承するだけでなく、自分自身で再解釈し、それを社員と共有しなおすことで、共感を生み出している点にあります。

「理念は引き継ぐが、方法は変える」 「社員と一緒に新しい未来をつくる」

この姿勢が、社員一人ひとりに当事者意識を芽生えさせ、新しい風を組織に吹き込んでいます。

■ 「戻りたい会社」「話したくなる職場」の条件

以前、井上株式会社さんのブログ「ハッピースパイラルな世界をつくる経営」でも書きましたが、本当に魅力的な会社には「関係性の質の高さ」という共通点があります。

・役職ではなく名前で呼び合う ・カムバック制度があり、出戻り社員を歓迎する ・立候補制で新しい挑戦を促す

こうした制度や文化も、最初から存在したわけではなく、承継後の経営者が社員とともに考え、丁寧に積み上げてきた結果なのです。

ハッピーマネジメントとPMI、一見異なるものに見えますが、実はどちらも「人」と「関係性」を大切にしている点で共通しています。

だからこそ、承継は新たな「ハッピーな組織づくり」のチャンスとも言えます。

また、組織内での言葉遣いも重要です。先日お会いしたある社長は、「従業員」という言葉を避け、雇用形態に関わらずすべての人を「メンバー」と呼ぶとお話されていました。言葉一つにも、経営者の意識や会社の姿勢が表れるものだと感じます。

■ 引き継いでつながっていくには、一緒に走り出すことが大切

繋いでいくことは、「バトンを渡す」以上に、「一緒に新しいステージを創り出す」プロセスだと思います。

経営者として自分らしさを発揮し、社員との対話や信頼関係を深め、組織をしなやかにしていく。その先に、持続可能な組織の未来が見えてきます。

私自身も支援者として、経営者や組織がその一歩を踏み出す際に伴走できる存在でありたいと考えています。

経営者にしかできない組織づくりもあれば、従業員と一緒でなければ到達できない未来もあります。どのようなステージにある企業であっても、皆さんとともに組織の未来を築いていくお手伝いができれば幸いです。


 

(参考過去ブログ)

宮田運輸さん https://accelc.co.jp/blog/soshikiteam3/

https://accelc.co.jp/blog/tuzukushakai/

木村石鹸さん https://accelc.co.jp/blog/jieigata2/

中小企業診断士 阪本純子